粘膜人間 [日本の作家 あ行]
<裏表紙あらすじ>
「弟を殺そう」――身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。その暴力に脅える長兄の利一と次兄の祐太は、弟の殺害を計画した。だが圧倒的な体力差に為すすべもない二人は、父親までも蹂躙されるにいたり、村のはずれに棲むある男たちに依頼することにした。グロテスクな容貌を持つ彼らは何者なのか? そして待ち受ける凄絶な運命とは……。第15回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞した衝撃の問題作。
日本ホラー小説大賞については、すべてをフォローしているわけではありません。しかしながら作者の飴村さんは、次の「粘膜蜥蜴」 (角川ホラー文庫) で2010年に第63回日本推理作家協会賞を受賞されているので、ミステリー・フィールドの作品かな、と手にとりました。
結論からいうと、ミステリらしくはありませんでした。
ホラーには大きく分けて、いわゆる恐怖を喚起するものと、いわゆる嫌悪感を喚起するものの2パターンがあると考えているのですが、この作品は嫌悪感の方で、苦手なタイプだったので、読み進めるのがつらかったです。
どこかでミステリに転化するのでは、と期待しながら読んでいたことも、個人的には逆に作用してしまったようです。
逆に、グロテスク系のホラーが好きな人にはおすすめなのではないでしょうか? 暴力シーン、拷問シーン、性交シーン、いずれもおぞましさ満載ですから。
さて、「粘膜蜥蜴」 (角川ホラー文庫) を買って読むかどうか、悩みどころですが、推理作家協会賞を獲っているので、いずれ読みたいと思います。
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