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王様ゲーム [日本の作家 か行]


王様ゲーム (双葉文庫)

王様ゲーム (双葉文庫)

  • 作者: 金沢 伸明
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2011/10/13
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
ある日、高校1年生のクラス32名全員の携帯電話に“王様”からメールが届いた。内容は【クラスメイトの浩文と美奈子がキスをしろ】。最初はみんな面白半分だったが、命令は次第にエスカレートし、クラスメイトが1人、また1人と死んでいく……ついには、命がけのゲームが始まった。大人気サバイバル・ホラーを全面改稿&パワーアップして文庫化!

もともとケータイ小説で、帯には「シリーズ累計 210万部突破のサバイバルホラー」とあります。映画化もされています。本屋さんで山積みになっているのでなんだか気になっていました。
飲み会でよくある“王様ゲーム”を、高校のクラスに適用、誰だかわからない“王様”から携帯で命令がじゃんじゃん送られてきて、従わないと罰。命を賭けたゲームを無理強いされる。
勢いのあるストーリー展開が売りなのだと思います。ケータイ小説という媒体に合っていたのではないでしょうか。
ネット上で感想をみてみると、おそろしく酷評されていますね。文章がひどい、人物が薄っぺら、と。『山田悠介の「リアル鬼ごっこ」 (幻冬舎文庫) 並み』という評もちらほらあって苦笑してしまいました。
確かに、主要人物くらいはもう少し描写してあげてもいいかなぁ、と思いますが、この設定、ストーリーで登場人物の心理をきちんと書きこむと、結構鬱陶しいのではないでしょうか? 32名もいますし。人は大量に死にますが、むしろゲームに徹したこのやり方でよかったのではないかと思います--ただし、主要人物はもう少しふくらませて。
文章も、文庫化に際して大幅に加筆・修正したということだからかもしれませんが、下手ではあっても嫌になったりはせず普通に読みとおしました。日本語になっていないのでは困りますが、文章は書いているうちに上手くなるみたいなので、いつもあまり気にしないからかもしれません。
むしろ、売りのストーリー展開に、少々もたつくところがあることの方が気になりました。こういう皆殺し系(?)の作品は、途中でだれてしまいがちなので人数を絞った方がよいのかもしれません。また、“王様”を探そうとするエピソードを非常に興味深く、期待して読んだのですが、不発でしたね。ストーリーに切れを加えるためにも、こういった方面-一本調子にストーリーが進むだけではなく、ひねりがあった方がよいと思います-に力を入れてもらいたいです。
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macaron

おはようございます。

私もこの作品は前から気になってたんですけど評価を見たら
散々な言われようだったので読まなかったんです。
でも気になるので機会があったら読んでみようと思います(^^)
by macaron (2012-01-30 06:29) 

31

macaron さん、nice!&コメントありがとうございます。

そうはいってもケータイ小説なので、ゆめゆめ、小説のコクとか深さなどは期待なさいませんように。
勢いで勝負です!(笑)
by 31 (2012-01-30 18:40) 

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