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武装酒場 [日本の作家 は行]


武装酒場 (ハルキ文庫)

武装酒場 (ハルキ文庫)

  • 作者: 樋口 明雄
  • 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
  • 発売日: 2009/10
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
阿佐ヶ谷のガード下にある居酒屋「善次郎」。妻を絞め殺したと思いこんだ男、借金の取り立てから追われる男、その他、様々な窮地に立たされた常連客たちが、己の苦境から現実逃避するために、偶然この店に集まってしまった。一方、別の事件で警察が「善次郎」の向かいの店にパトカーで出動。サイレンの音を聞いた常連客たちは、それぞれが自分を捕まえにきたと思いこみ、事態は立て篭もり事件にエスカレートしてしまうのだが……。抱腹絶倒のスラップスティック小説の金寺塔、待望の文庫化。

日本ではあまり見ないスラップスティックです。スラップスティックは「ドタバタ喜劇」と訳されることが多いようですね。
購入した文庫の帯には、ときわ書房の宇田川拓也さんの
「我が偏愛の一冊。
抱腹絶倒のドタバタの果てにじんわりさせる、阿佐ヶ谷ガード下クライシス」
というお薦めのコトバが載せられています。
小説では、筒井康隆さんの例は思い出しますが、ほかにはあまり思いつきません...いくつかあるはずなんですが。
この作品では、酔っ払い、というスラップスティックにはうってつけの面々がメインです。
この種の作品は、いってみれば馬鹿馬鹿しい話なわけで、作者の繰り出してくる勢いに乗れるかどうかがが楽しめるかどうかの分かれ目になります。
最初のうちは、ちょっとついていけない感じがつきまとっていたのですが、テンポよく次々と展開していくにつれて、世界に入り込むことができました。
笑い処は多々ありますが、個人的にはP174の
「アホか。酔っぱらいがそう簡単に死ぬか」
というせりふがお気に入りです。
「武装酒場の逆襲」 (ハルキ文庫) という続編も書かれているのでいずれ読みたいと思います。
ところで、P28のエピソードの位置づけがわかりません。うーん??
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