平台がおまちかね [日本の作家 大崎梢]
<裏表紙あらすじ>
作り手と売り場を結ぶ糸をたくさん鞄に詰め込んで、出版社の新人営業、井辻智紀は今日も本のひしめくフロアへと向かう。――でも、自社本をたくさん売ってくれた書店を訪ねたら何故か冷たくあしらわれ、文学賞の贈呈式では受賞者が会場に現れない!?他社の先輩営業マンたちにいじられつつも、波瀾万丈の日々を奮闘する井辻君の、こころがほっとあたたまるミステリ短編集第一弾。
成風堂書店事件メモシリーズの作者大崎梢の新シリーズです。
今度は出版社の営業を扱って、やはり本まわりの作品です。本屋も引き続き頻繁に登場しますし、成風堂書店のあの人もちらっと出てきます。
成風堂書店シリーズのほうは、「日常の謎」とはいえ、ミステリ味が薄すぎるという感想を持っていますので、新シリーズに切り替わるのはOKなのですが、こちらもやはりミステリ味は薄い...
出版社の営業という、本屋好きにも馴染みのなさそうな、それでいてつながりは深そうな職業を取り扱っていて非常に興味深い。
たとえば第4話の「絵本の神様」なんて、とってもよい話で、読んでよかったなぁ、としみじみ思います。
でもね、でもね、でもね、やっぱりミステリとしても読みごたえある作品にしてほしい、と願ってしまう。
さて、シリーズ次作 「背表紙は歌う」 (創元クライム・クラブ)は、どうなんでしょうね!?
こんばんは。
この平台のシリーズは、
成風堂より遙かにミステリ色が薄いですよねえ(苦笑
日常の謎、にすら入れるべきなのかどうかと僕は思いました。
次作も出ているんですね。
もう少しミステリっぽくなっている事を期待しましょう!
by コースケ (2012-05-08 22:10)
コースケさん、コメントありがとうございます。
これが創元推理文庫でなければまだしも、なんですが、やはり期待してしまいますよね。
ミステリ出版の老舗として、ミステリ度アップを目指してほしいです!
by 31 (2012-05-08 23:48)