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三毛猫ホームズの夢紀行 [日本の作家 赤川次郎]


三毛猫ホームズの夢紀行 (カッパ・ノベルス)

三毛猫ホームズの夢紀行 (カッパ・ノベルス)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2012/04/05
  • メディア: 新書


<裏表紙あらすじ>
青年・小出弘一は母親と二人暮らし。働かずに家に閉じこもり、心のよりどころはパソコンに登録した仮想の少女との会話だった。ある日、弘一の母親・雪子が殺される。片山刑事は、主婦である彼女が所有していた謎の大金について調べるうちに、雪子がまったく別人のような格好で、黒スーツの男をしたがえてオフィスの入った高層ビルを訪れていたことを知る。そして、そこには弘一のかつての彼女・天宮亜由が働いていた。雪子の目的は果たして何だったのか!? 手掛りを求めて片山刑事が奔走するなか、ホームズが捉えた犯人とは……。大人気シリーズ第48弾。

新書です。三毛猫ホームズシリーズ第48弾。
この作品は、最近の三毛猫ホームズには珍しく、ちょっと面白いアイデアが盛り込まれています。それは、あらすじにある謎の大金がどうやって来たのか、という部分にかかるものなのですが、すごくあっさりした取扱いです。もうちょっと扱い方を工夫してもよかったんじゃないかな、と少し残念に思います。
一方で、“ひきこもり”の弘一をめぐる事件にも、ありふれているものの、それなりに配慮のあとがうかがわれて、ただこちらはちょっと無理筋でしたけど、近年には珍しい仕上がりの作品になっていると思います。
ときどきこうやってスパイスを盛り込んだ作品を発表しているのが、シリーズ長持ちの秘訣なのかもしれません。
三毛猫ホームズと片山刑事・晴美たちは、事件を解決はするけれど、登場人物たちを温かく見守っているような雰囲気を漂わせるようになってきていて、ミステリとしては異色ですが、居心地良い読書感につながっていると感じます。

<2015.3.8追記>
2月に文庫化されました。
三毛猫ホームズの夢紀行 (光文社文庫)

三毛猫ホームズの夢紀行 (光文社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2015/02/10
  • メディア: 文庫


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コメント 2

まっきー☆

懐かしいなぁ・・・と思いつつも、もう48作目なんですね!? ずいぶんと息の長いシリーズ・・・そういうのも良いですよね。 やはり私は吸血鬼シリーズのほうが好きですかねぇ。 
by まっきー☆ (2012-10-15 19:59) 

31

まっきー☆ さん、コメントいただいていたのに、返信が遅れてすみません。
これだけ続くと、タイトルだけではどんな話だったのか、さっぱり思い出せません。長編だったのか、短編集だったかどうかさえも...
ブログの方は、すでに見ていただいていますが、吸血鬼シリーズの感想もアップしました!
by 31 (2012-10-19 22:57) 

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