SSブログ

フロスト気質 [海外の作家 あ行]


フロスト気質 上 (創元推理文庫 M ウ)フロスト気質 下 (創元推理文庫 M ウ)フロスト気質 下 (創元推理文庫 M ウ)
  • 作者: R.D. ウィングフィールド
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2008/07
  • メディア: 文庫

<裏表紙あらすじ>
ハロウィーンの夜、ゴミの山から少年の死体が発見されたのを手始めに、デントン市内で続発する難事件。連続幼児刺傷犯が罪を重ね、15歳の少女は誘拐され、謎の腐乱死体が見つかる……。これら事件の陣頭指揮に精を出すのは、ご存じ天下御免の仕事中毒、ジャック・フロスト警部。勝ち気な女性部長刑事を従えて、休暇返上で働く警部の雄姿をとくと見よ! 大人気シリーズ第4弾。 <上巻>
カーヴィ少年の失踪は誘拐事件に変貌した。身代金受け渡しの場へと急行するフロスト警部だが、その鼻先で事態は思わぬ展開を見せる。はたして少年の安否は……? 母子四人殺害をはじめ、事件は山積みで、警部の疲労とマレット署長の不機嫌は募るばかり。キャシディ警部代行との仲も悪化する一方だ。悪態をつきつつ雨中を駆けずりまわる警部に、光明は訪れるのか?<下巻>

「このミステリーがすごい! 2009年版」第2位です。
「クリスマスのフロスト」 (創元推理文庫)
「フロスト日和」 (創元推理文庫)
「夜のフロスト」 (創元推理文庫)
と続いて読んできたフロスト警部シリーズも、この
「フロスト気質」 (上)  (下) (創元推理文庫)
で4作目。全部で6作なので、折り返しです。
次の5作目「冬のフロスト」(上) (下) (創元推理文庫)も今月出版されました。
いくつのも事件を並行して描くモジュラー型のミステリに、いい加減な刑事を主人公に据えたこのシリーズ、なんだか最初の頃よりも、フロスト警部がまともに見えてきてしまうのは、こちらが馴れてしまったからでしょうか。確かに、下品でいい加減だけど、ふつうのような気がしました。
同じような感想は解説で荻原浩が述べていて、激しく同意してしまいました。
なにより、フロスト警部、ちゃんと仕事していますよ。いきあたりばったりだ、という批判もありますが、まさにワーカホリック。休みなく、まさに不眠不休で働いています。これ、ダメなやつ、というのとはちょっと違うと思います。
描かれている事件も、確かにいきあたりばったりの捜査で解決してしまうものではありますが、わりとちゃんとした事件で、ちゃんとした事件をどういきあたりばったりのやり方で解決してみせるか、というのがこのシリーズの売りだと思います。普通の謎解きミステリに仕立てても、十分通用します。
誘拐の身代金受け取りの方法とか、かなり冴えていると思いましたが、どうでしょうか?
しかし、イギリスの田舎の警察って、こんなに人手不足なのでしょうか? ちょっとデントン署、事件多すぎ!?
残り少なくあと2作となったこのシリーズ、大切に読んでいきたいです。

nice!(6)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 6

コメント 2

美月

私も読みました。ずいぶん前ですけど。
おもしろいですよね。

テレビドラマのフロストを一度見たことがあるんですけど、割と普通の人なんですよ。
だからというわけでもないのですが、小説のほうがおもしろいので、テレビドラマのほうは見ないようにしています。
by 美月 (2013-07-08 11:10) 

31

美月さん、nice! & コメントありがとうございます。
ずいぶん積読にしていてすみません。

ドラマの方は観ていないのですが、キャスティングには苦労しそうな設定で、フロスト警部の映像化はあんまりそうぞうできませんね...
by 31 (2013-07-08 22:17) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0