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振り向いた悪魔 [日本の作家 赤川次郎]


振り向いた悪魔 (光文社文庫)

振り向いた悪魔 (光文社文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2012/04/12
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
花園学園の三人組・由利子、旭子、香子は、駅で行き倒れ寸前の母娘を助けた。事情を聞くと、娘・なごみの父・弘之は、五年前に身に覚えのない殺人の嫌疑をかけられ、破滅に追いやられていた。無責任な情報を垂れ流したマスコミに恨みを持つ弘之は、当時の担当者たちに、「復讐のために殺す」と宣告してきたのだった。大人気シリーズ最新作が、文庫オリジナルで登場!


2012年4月刊行ですが、見逃していました。
悪魔シリーズ第10弾です。
このシリーズ、短編の「鏡の中の悪魔」(「青春共和国」 (徳間文庫) に収録)でスタートし、その後長編となりました。
「灰の中の悪魔」 (光文社文庫)
「寝台車の悪魔」 (光文社文庫)
「黒いペンの悪魔」 (光文社文庫)
「雪に消えた悪魔」 (光文社文庫)
「スクリーンの悪魔」 (光文社文庫)
「やさしすぎる悪魔」 (光文社文庫)
「納骨堂の悪魔」 (光文社文庫)
「氷河の中の悪魔」 (光文社文庫)
「シンデレラの悪魔」 (光文社文庫)
これだけ並ぶとなかなか壮観(?) ですね。

個性的な女子高生三人組の活躍を描くシリーズです。三人三様、それぞれ記号っぽい性格付けがされていまして、この組み合わせがコミカルで楽しい。
今回は、マスコミの横暴・身勝手さが取り上げられています。
そのなかで中心的に描かれている郡岐江というキャラクターが、決して好感のもてる人物ではないのですが、そのバイタリティ、しぶとさは、いっそすがすがしいほど(?)。
全般的に戯画化されていますので、リアリティを求める方にはちょっとおすすめできないですが、赤川次郎らしい、ファンタジックな設定・ストーリー展開と、くっきりとした人物が楽しめます。


<蛇足>
21ページに「確か、いくらだかの借金を踏み倒したという別件で連行され……」というせりふがあります。
地の文ではないので、話者がそう思い込んでいるだけ、という解釈は可能ですが、逮捕はされていないとはいえ、借金を踏み倒して連行される、というのはどういうことでしょうか? 
借金を踏み倒す、というのが犯罪になるというのは、ちょっとわかりません。何罪? まさか詐欺罪?



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