偶像崇拝殺人事件 [日本の作家 赤川次郎]
<裏表紙あらすじ>
人気絶頂の少女アイドルグループ〈スターダスト20〉。盛り上がったライブの終演後、会場のトイレで刺殺遺体が発見された! 被害者は過去にオーディションを受けた女子高生。彼女の手には、人気メンバーの携帯番号が記されていた。事件を担当することになった大貫警部は、メンバー内に犯人がいるのではと推理するのだが……。マスコミが騒ぐ中、名物プロデューサーの驚くべき決断が下されて、事件は新たな展開を迎える!
ようやく、この「偶像崇拝殺人事件」 (講談社ノベルス)で2014年に読んだ最後の本にたどりつきました。
大貫警部シリーズも第15弾。
「偶像崇拝殺人事件」
「大言壮語殺人事件」
「大型台風殺人事件」
「婦唱夫随殺人事件」
「殺人未遂殺人事件」
の5話収録です。
表題作には、スターダスト20、という名のアイドルグループが出てきます。AKB48 を想定した設定でしょうか? 箱崎課長がアイドルのファンというのも、赤川次郎ではなんとなくお馴染み感のあるところですね。
また、第4話で、“夫唱婦随”の夫と妻をひっくり返しているのがおもしろいですね。
最終話の「殺人未遂殺人事件」というタイトルは、昔、都筑道夫が『「殺人事件」殺人事件』とか『「殺人事件」盗難事件』とかいうタイトルの作品を書いていたことを思い出しました(いずれも「妄想名探偵」 (講談社文庫)に収録されている短編です)。全然、関係ないんですけれどね。
シリーズ的には、前作「百鬼夜行殺人事件」 (講談社文庫)で見せた人がいい大貫警部というのが抑え気味になっていて一安心(?)。
フィクションの中ですから、大貫警部にはもっともっと傍若無人なままでいてもらわないとね。
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