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俳優パズル [海外の作家 パトリック・クェンティン]


俳優パズル (創元推理文庫)

俳優パズル (創元推理文庫)

  • 作者: パトリック・クェンティン
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2012/09/27
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
出色の脚本を得て名プロデューサー復活の狼煙を上げるはずが、誤算続きのピーター・ダルース。忌まわしい噂のある劇場をあてがわれ、難点だらけの俳優陣を鼓舞してリハーサルを始めたが、無類漢の乱入に振り回されたあげく死者まで出る仕儀と相成った。真相究明か興行中止の憂き目に遭うか、初日は目前に迫っている!謎解きとサスペンスの興趣に満ちた、パズルシリーズ第二作。


「2013本格ミステリ・ベスト10」 第6位です。
前作「迷走パズル」 (創元推理文庫)に続くシリーズ第2作で、半世紀ぶりの新訳らしいです。
帯に「シリーズ最高傑作」とあります。シリーズ最高傑作かどうかは、シリーズの他の作品を読んでから判断したいと思いますが、楽しい作品になっています。

古い作品だと愉しめないかというと全然そんなことはなく、快調に読めます。
と、「迷走パズル」 の感想(リンクはこちら)とおなじことをここでも書いておきます。
読んだのが2月で、もう3ヶ月以上経っていてずいぶん忘れてしまっていたのですが、あらすじを読み返すと、かなり鮮やかに記憶がよみがえってきました。
ピーター・ダルースをはじめとする登場人物たちの人物像がくっきりしているからでしょう。
劇場を舞台にしたミステリというのは、海外ミステリの一つの定番ともいえるのではないかと思いますが、いわくつきの劇場という背景で独特の緊張感と狂騒ぶりが程よく伝わってきます。

復活を期すピーター・ダルースにとって、ちゃんと上演にこぎ着けられるのか、というのが非常に大きなことで、トラブル続発にひやひや。
クライマックスは、この上演に向けて盛り上がるところと、ミステリ的に真相が解明されるところが重なって、印象深い。満足しました。
次の「人形パズル」 (創元推理文庫)が楽しみです。


原題:Puzzle for Players
作者:Patrick Quentin
刊行:1939年
訳者:白須清美


<2016.1訂正>
タイトルを「迷走パズル」としちゃっていたのを訂正しました。

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