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サイタ×サイタ [日本の作家 森博嗣]


サイタ×サイタ (講談社ノベルス)

サイタ×サイタ (講談社ノベルス)

  • 作者: 森 博嗣
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/11/06
  • メディア: 新書


<裏表紙あらすじ>
「キレイニサイタ」「アカクサイタ」
謎めいた犯行声明をマスコミに送りつける
連続爆発事件の犯人、通称・チューリップ爆弾魔。
その犯行が報道される中、SYアート&リサーチに持ち込まれた
奇妙な素行調査。対象者――佐曾利隆夫に以前の同棲相手への
ストーキング疑惑が浮上する。
張込みに加わったバイトの永田絵里子は、佐曾利を尾行中、
爆弾事件に遭遇する。そして第一の殺人事件が!


今頃何を言っているんだ、というところですが、ここから3月に読んだ本の感想となります。

「ムカシ×ムカシ」 (講談社ノベルス)に続くXシリーズ。
前々作「タカイ×タカイ」 (講談社文庫)から「ムカシ×ムカシ」 まで6年半でしたが、「ムカシ×ムカシ」 からは5か月の2014年11月に出版されました。
次がシリーズ最終巻らしいですね。早く出るといいなぁ。

非常にくねくねと進むストーリーが特徴的でした。
視点はたいがい、小川令子、真鍋瞬一、永田絵里子の活動に照準が合っていて、たまに鷹知祐一朗。そして椙田泰男が電話でゲスト出演(?) みたいな感じです。
ストーカーとか、連続爆弾魔(真鍋に言わせると、爆弾ではなく、単なる発火ということですが)とか、道具立ては派手で、一方の探偵サイドの小川令子、真鍋瞬一、永田絵里子の3人が探偵ですらないというか、きわめて普通の人というか、平凡な対応ぶりである点がポイントなのでしょう。

例によって真相がはっきりと明示されるわけではないのですが、かなりシンプルな真相が用意されていました。
なんとなく、ですが、シンプルな話をいかにくねくねと見せられるかに、森博嗣が挑んだんじゃないかなぁ、という気もします。もっとも、森ミステリィなどというものは、すべてこれ(シンプルなものをいかに難しく、複雑に見せるか)なのかもしれませんが。


<追伸>
カバー袖のことば

覗き見えても
望み消えても
明らかな死亡
あら悲し希望
きらめき美し
聞きつ恨めし
咲いた草花
多彩差はなく
赤青黄色
愚か愛厭き
泣いた経緯が
幼気ないが

2行ずつ、アナグラムなんですねぇ。


<2017.9追記>
今月文庫化されましたので、書影を。

サイタ×サイタ EXPLOSIVE (講談社文庫)

サイタ×サイタ EXPLOSIVE (講談社文庫)

  • 作者: 森 博嗣
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/09/13
  • メディア: 文庫



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