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殺意は必ず三度ある [日本の作家 東川篤哉]


殺意は必ず三度ある (光文社文庫)

殺意は必ず三度ある (光文社文庫)

  • 作者: 東川 篤哉
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2013/08/07
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
連戦連敗の鯉ヶ窪学園野球部のグラウンドからベースが盗まれた。われらが探偵部にも相談が持ち込まれるが、あえなく未解決に。その一週間後。ライバル校との対抗戦の最中に、野球部監督の死体がバックスクリーンで発見された! 傍らにはなぜか盗まれたベースが……。探偵部の面々がしょーもない推理で事件を混迷させる中、最後に明らかになる驚愕のトリックとは?


「学ばない探偵たちの学園」 (光文社文庫)に続く、恋ヶ窪学園探偵部シリーズ第2作です。
サイン本が本屋にあったので、それを買いました。

ベースが盗まれる、という捻った謎からスタートするものの、あらすじにもある通り、読者の感想はやはり野球場での殺人事件のトリックに向うんじゃないかと思うんですが、いやあ、相変わらず無理のある豪快なトリックですねぇ。あっ、豪快、というのとはちょっと違うかも。
文庫本で299ページに図入りで説明されていますが、これ、無理ですよ。絶対ばれますって。
でもね、ミステリ的にはとっても興味あるトリックで、発想は好きです。

途中の恐ろしく滑るギャグは相変わらず好みではないものの、探偵側から見た事件が、ベース盗難から野球見立て殺人へと(これ、書いてしまってもネタバレというほどのことはないと思います)、すーっとつながっていくあたりは見事です。

それともう一つ、恋ヶ窪学園探偵部ならではと言いたくなる探偵たちの勘違いは、前例がたくさんあるものの、いいな、と思えました。ミスディレクションとして非常に有効に機能しています。

<蛇足>
野球はちゃんと見ていないので、捕殺と補殺、見事にわかっていませんでした。
やはり、おもしろいんですね、野球用語は。




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