SSブログ

烏丸ルヴォワール [日本の作家 円居挽]


烏丸ルヴォワール (講談社文庫)

烏丸ルヴォワール (講談社文庫)

  • 作者: 円居 挽
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2013/10/16
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
京都に伝わる稀覯本『黄母衣内記(きぼろないき)』。その所有者が謎の死を遂げた。事故か他殺か。そして継承を巡り兄弟争いが勃発。私的裁判・双龍会(そうりゅうえ)が開かれることに。その準備の中、瓶賀流(みかがみつる)は伝説の龍師「ささめきの山月」から、一人の少女と行動を共にすることを依頼される。だがそれは仲間達との敵対を意味していた。


ここから6月に読んだ本の感想になります。
「丸太町ルヴォワール」 (講談社文庫)(感想のページへのリンクはこちら)に続くシリーズ第2弾です。
このシリーズ、大好きですね。

これだけの企みに満ちた作品、そうそうないと思います。
このシリーズの強みはなによりやはり、私設法廷「双龍会」でしょう。
龍師(普通の法廷における検事や弁護士にあたる存在ですね)が各々得意技を持っている、とか、火帝(裁判官とはちょっと違いますね...)の下した結論は確定するとか、これらの設定が、論争時点での輝きを増します。
更にここの山場を読者に意識させることで、それ以外の企みに気づきにくくさせます。そういう仕掛けがあるに違いないと思って身構えていても、それでも易々とこちらの予想を超えていってくれました。
途中で、あれっ、と思うところがあって、戻って読み返しなどしてしまいました。こういうのも、企みのうちなのでしょうね。
何を書いてもネタバレになりそうで、感想が書きづらい...

帯の裏表紙側に書かれている
「京都の街では何が起こっても不思議じゃない。」
っていうのが、こうぐっときますね。

このシリーズ、このあと、次の
「今出川ルヴォワール」 (講談社文庫)まで文庫化されていましたが、4冊目の
「河原町ルヴォワール」 (講談社文庫)も今月文庫化されるようで、とても楽しみです。
早く「今出川ルヴォワール」 を読まなければ!



nice!(22)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 22

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0