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ハナシがうごく! [日本の作家 田中啓文]


ハナシがうごく! 笑酔亭梅寿謎解噺 4 (笑酔亭梅寿謎解噺)

ハナシがうごく! 笑酔亭梅寿謎解噺 4 (笑酔亭梅寿謎解噺)

  • 作者: 田中 啓文
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2011/10/20
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
落語ブームのはずなのに、なぜか笑酔亭梅寿一門だけは、食うや食わずの極貧生活。バイトに明け暮れる竜二も、気がつけば入門三年目、大きな節目を迎えていた。事務所にナイショの闇営業に励んだり、落語CDリリースの話が転がり込んだり、漫才師の登竜門「M壱(エムワン)」に挑戦したり…。芸人としての迷いに直面しながらも、落語の奥深さにますます魅了されていく竜二の成長を描くシリーズ第四弾。

「ハナシがちがう!  笑酔亭梅寿謎解噺」 (集英社文庫)
「ハナシにならん!  笑酔亭梅寿謎解噺2 」 (集英社文庫)
「ハナシがはずむ! 笑酔亭梅寿謎解噺3 」 (集英社文庫)
につづく第4弾。
ここまでくると、ミステリ色が薄い、というのを通り越して、ミステリではない、という領域の作品になっています。完全なる青春小説、成長小説です。
副題は、「謎解噺」とついたままですが。

いろいろと邪魔が入りますが、ちゃーんと梅駆(竜二)、落語をやるようになっていくではありませんか。よしよしというところ。
しかし、梅寿、すごいなぁ。
いくら大御所でも、人間国宝には選ばれないでしょう...(ミステリではないけれど、いちおう伏字にしておきます 笑) この人は。

あと、年季があける、というの。うれしいこと、ばかりではないんですねぇ。
たいがい二年から三年で年季があけて、師匠の家から出て独立する、そして自分で生計を立てる、という制度のようですが、独立して生計を立てるんだったら、二三年では修行の期間が短すぎるように思います。無理でしょう、入門して3年程度で自分で稼いでいくって??? 大変だなぁ、古典芸能の世界は。

いよいよシリーズも、残り「ハナシはつきぬ!  笑酔亭梅寿謎解噺 5」 (集英社文庫)1冊となりました。
どういう着地を見せるのか、楽しみです。


P.S.
第2話にあたる「仔猫」で、久しぶりに(?) 田中啓文の駄洒落が炸裂しているのですが(117ページ)、あまりのすごさに唖然としてしまいました。竜二も唖然としていますが...




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