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Q.E.D.証明終了(47) [コミック 加藤元浩]


Q.E.D.証明終了(47) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.証明終了(47) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/02/17
  • メディア: コミック



この第47巻には「陽はまだ高い」と「坂道」の2つの話が収録されています。

「陽はまだ高い」はバリ島にある米国国家安全保障局の研究所で起きた機密漏洩事件を扱っています。
と書くとものものしいですが、バリ島にあるというのがポイントで、崖以外はすべて高い塀で囲んで、カメラと対人センサーを死角のないように配置、門番が24時間警備で、入退館にはIDカードと暗証番号が必要、となってはいても、研究所と言って別荘のようなもの。天才的な数学者・論理学者ギーデル博士のために準備した、という設定です。
この雰囲気こそが重要なんですね。
というわけでかなりわかりやすい犯人が導き出されるわけですが、すり替え部分のトリックは、大学時代を思い出してちょっと楽しくなりました。
最後に博士が言うセリフ
「なぜだろうな? こんなに美しい場所で好きなだけ数学ができるのにもっと欲しがる」
が哀しいですね。

「坂道」は、世界的なモデルとして羽ばたこうとしている少女が、中学時代の可奈とのエピソードを確かめようとする話です。
中学時代可奈が自分を信じてくれたのはなぜか。そして現在の現金盗難事件。
しかしなぁ、よくできているように思えると同時に、こんなことするかなぁ、とも思える物語になっているのですが、可奈の性格・キャラクターがどーんと浮かび上がってくる作品になっていてシリーズ読者にはたまらない作品です。
「上に素晴らしい景色が待ってると思わなきゃ坂道は登らない」
なかなか深い言葉ですね。

タグ:加藤元浩 QED
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