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Q.E.D.証明終了(48) [コミック 加藤元浩]


Q.E.D.証明終了(48) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.証明終了(48) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/06/17
  • メディア: コミック


<帯裏表紙側あらすじ>
モロッコからスペインへの集団密航船「ブランカ号」が拿捕された。ブランカ号の船長は、麻薬密輸にも関わっており、積み荷を守るため発砲。国境警備隊との銃撃戦は、死傷者を出す大惨事に。ところが、押収された船から麻薬は発見されず、乗船していたはずの少女の姿も見当たらない。彼女の行き先はスペイン・バルセロナ――燈馬と可奈は、不法移民の少女・ファイハの足取りを追う!!
〈描き下ろし「ファイハの画集」他1編を収録〉


この第48巻には「代理人」と「ファイハの画集」の2つの話が収録されています。

「代理人」はマスコミに姿を見せない作家世見のエージェント株戸が殺された事件。
ミステリとしての仕掛けは、それなりに手の込んだことをしているのですが、正直凡庸。どこかで見たことのあるような手口の集合体です。
まあ、狂気の犯罪を描いているということなんだと思いますが、個人的にはちょっと納得しづらい設定でした。
「自分のなりたい者になれるように努力」
「自分の好きな自分になるのと 他人に好かれてる他人になるのは別のこと」
というあたりは、なかなか深いテーマなので掘り下げる価値は十分あると思ったのですが。
ちなみに、ほかの登場人物の名前は、桑形、揚葉、天道(てんとう)でした。


「ファイハの画集」は、モロッコを脱出し、ヨーロッパを目指す少女ファイハの物語です。
ミステリとしては、使った移民運搬船で密輸をやっていたと思われるのに、麻薬が見つからないという謎。
うーん、単純なトリックですが、うまくいくでしょうか?? 実効性に疑問あり、です。
一方で、ファイハの物語は、困難にあっても力強いですねぇ。すごい。
スペインで暮らす移民に
「そんなに辛いなら故郷で家族と暮らした方がよくない?」
と聞いて得た答えが
「ここには故郷にないものがある
 仕事だ
 それにここでガマンすれば家族が食べていけるんだ」
というのが切ないですね。それが貧しい国の現実ではあるけれども。


<蛇足>
この本の奥付2014年6月17日なのですが、この48巻から、カバーのデザインが変更になっています。
それは裏側なのですが、左上に2段で表示されていたバーコードとその右側のISBNコードや価格等の表示がなくなっています。ISBNコードが右上の余白部分に小さく書かれているのみになりました。
バーコードは、本そのものではなく包装してあるビニールに貼りつける形となっています。
これで読もうとビニール袋を外してしまうと、バーコードのないすっきりした裏表紙となります。
これ、いいですね。
デザイン的にもいいですし、常にビニールコーティングされたきれいな本が手に入ることになります。
本体に価格表示がない、ということでもありますので、価格変更も容易になるというメリットもありますね...ひょっとして万引き防止にも役立つのかな?




タグ:QED 加藤元浩
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