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祟り火の一族 [日本の作家 か行]

祟り火の一族 (双葉文庫)

祟り火の一族 (双葉文庫)

  • 作者: 小島正樹
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2016/01/29
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
殺したはずの女が蘇り、のっぺらぼうが林に立つ。包帯男に語り聞かせる怪談に興味をもった劇団員の明爽子(あさこ)は、刑事の浜中と探偵の海老原を巻き込んで、捜査に乗り出した。舞台となった廃鉱山では、連続殺人が起きていたと判明。解き明かされる真実から、火に祟られた一族の宿命が浮かび上がる――。精緻に組み立てられた謎と、驚愕の結末に感嘆必至の長編ミステリー。


小島正樹の海老原浩一が探偵役を務める作品としては、島田荘司との共著である「天に還る舟」 (SSKノベルズ)を除いて考えて、
「十三回忌」 (双葉文庫) (ブログの感想ページへのリンクはこちら
「扼殺のロンド」 (双葉文庫)(ブログの感想ページへのリンクはこちら
のあと、
「龍の寺の晒し首」 (本格ミステリー・ワールド・スペシャル)
「綺譚の島」 (ミステリー・リーグ)
がありますが、文庫化されていません。早くどこかで文庫化してくださいね。
この「祟り火の一族」 (双葉文庫)はその次の5作目です。

宇田川拓也による解説で、本作はシリーズのターニングポイントとなる重要な作品だと書かれていますが、あんまりいままでの作風と変わっていないように思います。この事実は Welcome です。
相変わらず、謎のてんこ盛り。
帯にも「圧倒的奇想と怒涛の超絶トリック」と書かれている通りです。

それぞれまさに圧倒的な不可能状況が解かれるさまは壮観という感じなのですが、同時に、これは小島正樹の作品に共通することでもありますが、それぞれあっけなく解かれます。
もったいないなぁ、と思ったりもしますが、次々と繰り出される謎が、バッタバッタと切り捨てられるように、ある意味あっけなく解かれていく快感というのは、小島正樹でなければ味わえない醍醐味です。

次の海老原が探偵役をつとめるシリーズの次作「呪い殺しの村」 (双葉文庫)も文庫化されているので、楽しみです。
本当に、途中の「龍の寺の晒し首」「綺譚の島」も文庫化してくださいね。


タグ:小島正樹
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