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女郎蜘蛛 [海外の作家 パトリック・クェンティン]


女郎蜘蛛 (創元推理文庫)

女郎蜘蛛 (創元推理文庫)

  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2014/05/22
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
愛妻アイリスが母親に付き添ってジャマイカへ発った日、ピーター・ダルースはナニー・オードウェイと知り合った。パーティーで所在なげにしていた二十歳の娘は作家修業中だという。ピーターは父親めいた親切心を発揮して執筆の便宜を図ってやる。やがて待ちに待ったアイリスの帰国、喜び勇んで迎えに行くピーターは、とてつもない災難に見舞われることを知る由もないのだった……。


「迷走パズル」 (創元推理文庫)(ブログへのリンクはこちら
「俳優パズル」 (創元推理文庫)(ブログへのリンクはこちら
「人形パズル」 (創元推理文庫)(ブログへのリンクはこちら
「悪女パズル」 (扶桑社ミステリー)(ブログへのリンクはこちら
「悪魔パズル」(論創海外ミステリ)(ブログへのリンクはこちら
「巡礼者パズル」 (論創海外ミステリ)(ブログへのリンクはこちら
「死への疾走」 (論創海外ミステリ)(ブログへのリンクはこちら
に続くピーター・ダルースもの最終作です。

「巡礼者パズル」で、なんとかアイリスとよりを戻せそうになったのに、次の「死への疾走」 (論創海外ミステリ)でふらふらしていたピーター、この「女郎蜘蛛」 (創元推理文庫)でも最初から、読んでるこちらが冷や冷や。
帯に「ピーター・ダルース万事休す」と書いてあるのに納得です。

まあ自業自得といえばそうなのですが、ピーターの陥る窮地はなかなかのものでして、どうやって切り抜けるのか、非常にハラハラできます。
登場人物が限られているので、真相は必ずしも意外なものといえないかもしれませんが、芸能界(演劇界?)を舞台に、軽やかに綴られる中に、しっかりと本格ミステリの骨格が忍ばせてあります。面白い。

東京創元社さん、ピーター・ダルースものの翻訳はそろいましたので、「わが子は殺人者」 (創元推理文庫)「二人の妻をもつ男」 (創元推理文庫)「愚かものの失楽園」 (創元推理文庫)も復刊、できれば新訳をお願いします!!

ところで、本書の原題はBlack Widow。黒後家蜘蛛ではありませんか!!


原題:Black Widow
作者:Patrick Quentin
刊行:1952年
訳者:白須清美






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