恋ひとすじに [日本の作家 赤川次郎]
<カバー袖あらすじ>
文具メーカー〈ABカルチャー〉に勤める奈々子は、責任感はあるが惚れっぽい性格が玉に瑕。商社の取締役を名乗る青年・湯川と出会った日から、平凡な日常が変わり始める。突然妹が上京してきたかと思えば、同僚が殺されてしまい、奈々子自身も危険にさらされる。真相に近付こうとするたび、ちらつくのはある男の影だった……。
1月に読んだ最後の本です。
赤川次郎のノンシリーズ長編です。
そういえば、最近赤川次郎はシリーズものばかりかな、と思ってチェックしてみたら、2017年7月に出た「7番街の殺人」 (新潮文庫)(感想は書けていません)以来なのですね。
間に、「キネマの天使 レンズの奥の殺人者」 (講談社文庫)(感想ページはこちら)が2017年12月に出ていますが、これはシリーズになるという触れ込みでしたので、続刊は出ていませんが、外して考えています。
赤川次郎は出版点数が近年大きく減っているので、シリーズものの比重が上がっているのですが、これほどノンシリーズが出ていないとは思っていませんでした。
帯に
「仕事と私…と殺人事件ーーどっちが大切!?」
と書いてありますが、これ、主人公奈々子が恋人に対して発する発言ではなくて、奈々子が自らに問いかける質問であるように思えるところが、いかにも赤川次郎ですね。
殺し屋が登場したり、悪役があまりにもあからさまだったり、とミステリとして上首尾とは到底いえませんが、いろんなストーリや登場人物が絡み合って、ラストになだれ込むところは、さすが赤川次郎。
ノンシリーズものも、こうやって時折楽しみたいですね。
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