名探偵コナン (13) [コミック 青山剛昌]
<カバー裏あらすじ>
本当は楽しい高校生活がオレを待っていたはずなのに。実際のところは…血なまぐさい殺人事件ばっかりが、オレの心を悩ませる!?甘い恋の悩みなんてのが、あって当然なんだけど…。
おっと蘭ねえちゃん、どこ行くの!?
名探偵コナン第13巻 (少年サンデーコミックス)。
FILE.1 本当の姿
FILE.2 目撃者は…
FILE.3 三つ子の容疑者
FILE.4 哀しき兄弟の絆
FILE.5 落ちる死体
FILE.6 疑惑の自殺
FILE.7 花と蝶
FILE.8 逃亡者
FILE.9 怪獣ゴメラの悲劇
FILE.10 去りゆく後ろ姿
の10話収録。
FILE.1は、第12巻(感想ページはこちら)の続きです。
このアリバイトリック(?) 、うまくいくでしょうか? 動機もなかなか納得しにくいものが設定されていますし。
でも、本エピソードには事件よりももっと重大な事態が。それは服部くんがコナンの正体に気づいている、ということ!!!
コナンのピンチにハラハラしますが、落ちつくところ(?) に落ちついてよかったね。
それにしても、服部くんをダシに推理を披露するコナンですが、やはりでたらめ極まりない関西弁が......
服部くんはネイティブ関西人なのでありえないですよ~。
あと、服部くん(を操るコナン)の犯人指摘シーンで、指さされた方向にいた毛利探偵が
「え? オレ?」
というシーンには爆笑してしまいました。
FILE.2~4は、園子に誘われていった別荘で殺人事件に巻き込まれます。
園子の姉の婚約者富沢雄三が富沢財閥の三男という設定で、財閥の当主が殺されます。
雄三が疑われるというお決まりの筋書きですが、三男というのが実は三つ子の三兄弟だったという(笑)。
毛利探偵はついてきていないので、誰を(表面上の)探偵役に据えるかというのも注目点だったのですが、いやあ、阿笠博士の変声装置、男声女声関係ないんですね、すごい。
使われるトリックそのものは特に凝ったものではないのですが、それを暴く手がかりが、常套的なものながら、しっかり機能するようになっていてよかったです。
FILE.5~7は、倒叙形式で犯人が被疑者を殴り殺す犯行を描きつつ、毛利探偵たちが犯人と共に、被害者がベランダから転落死する様子を目撃する、という事件。おもしろいではないですか。
ちょっと現実的ではないトリックのように思えましたが、絵になるのでOK!
FILE.8~10は、ゴジラ、じゃなかった、ゴメラの撮影現場へ阿笠博士に連れていってもらったコナン(とちびっ子たち)が、シリーズ打ち切りを決めたプロディーサーが殺される事件に遭遇。
ミステリ的には犯人が見え見えなのですが(一見犯行が不可能に見える人物が犯人だと考えるのは悪い癖ですよ、ミステリファンのみなさま)、それによりかかることなく周到に組み立てられた作者の筋書きが素晴らしいなと思いました。
しかし、麻酔を使わずに、阿笠博士に口パクさせるという推理披露の段取りはなかなか刺激的でしたね。
裏表紙側のカバー見返しにある青山剛昌の名探偵図鑑、この13巻はブラウン神父。
青山剛昌のオススメは「奇妙な足音」とのことです。
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