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Still 2gether EP3 [2gether [タイ・ドラマ]]



タイの人気BLドラマ「2gether」の続編「Still 2gether」 EP3 です。
EP2 には既に日本語字幕がついていますね。

と日本語字幕のことを例によって書いたのですが、この「Still 2gether」 「2gether」とともに日本からは見られなくなっているのですね。衝撃です。
「タイBLドラマ『2gether』が日本に初上陸!でもファンがガッカリなワケ」という「現代ビジネス」の記事で知りました(いつまでこの記事がネットで公開されているのかわかりませんがリンクを貼っています)。
版権のせいなんでしょうが、残念なことですねえ。
タイのドラマは、自由に(?)、フリーにネット上で楽しめるのが素晴らしかったのですが、日本サイドのビジネス上の都合でそれが遮断されてしまうのですね。
まあネットで無料で観られてしまうと、有料配信の売り上げが落ちることは確実ですもんねぇ。

EP2 で出てきた人形(ぬいぐるみ?)が出てきてうれしい。
Sarawat 人形と Tine 人形が並んだ待望のシーン(待ってたの、ぼくだけ?)もありました!

[Eng Sub] ????????(???)?????? Still 2gether _ EP.3 [2_4]_Moment.jpg

今回、いろいろあって、Sarawat が2週間 Dim先輩のところに行くことになって、Sarawat と Tine が離れ離れになってしまうのですが、そのときにこのぬいぐるみが役立ちます。やったね。
Sarawat は Tine 人形も持っていくというのです!
今回の試練は、この離れ離れになる、ということですね。
一緒にいないのはこれが初めて、ということで、寂しそうな Tine が話の中心でした。
一人の寂しさを強調するためでしょうか、思い出シーンが連発されます(思い出シーンが多いのは「Still 2gether」 全般に言えることですが)。
ラブラブ感(死語)がそのせいで薄いのですが、いっそう仲が深まったということで。

しかしなぁ、冷蔵庫の中身が......(笑)。宣伝のためなんでしょうけど。

[Eng Sub] ????????(???)?????? Still 2gether _ EP.3 [3_4]_Moment.jpg

ちなみに、左下の頭は、Sarawat です。
Tine が作るのも、インスタントラーメンだし。グリーンカレーを Sarawat のために作るのはいつの日か

今回注目は、Sarawat の弟 Phukong と Mil 先輩のエピソードでしょうね。
一大進展!
きっかけが、Phukong がチアリーダーの練習中に倒れて、Mil 先輩が駆けつけること。って、どこかで聞いたような......
そう、「2gether」EP9ですね。
あちらでは、Tine が倒れて、Mil 先輩と Sarawat が駆けつけました。
いやあ、めでたしめでたし、なんですが、いざカップルとして成立してしまうと、あれだけ手をこまねいていた Phukong が強気なこと、強気なこと。
電話で、Mil 先輩に「会いたい」(会えなくて寂しい)と言わせます! 年下ならではの押し、ということでしょうか(笑)。
その意味では、チアリーダーにならせた Man とBoss のアドバイスもあながち的外れではなかったのか? ごめん、Man とBoss、前回の感想で馬鹿にして。
Mil 先輩は、濃い Phukong のメイクを落とそうともしていた、と言ってたし......

Boss は、サッカーの練習試合で、またもや Mil 先輩にけがをさせられます。
でも、そのおかげで Pear との仲を深める、いよいよチャンス到来、だったのですが、さて進展はあったのでしょうか?
次回以降に判明しますよね。がんばれ! Boss。

Type (Tine の兄)はもうプーケットにいっちゃっているんですね。
このEP3で、一時的にバンコクに戻ってきて、ドラマに登場します。
Type、初登場だった「2gether」EP10と比べると、ずいぶん表情が和らいでますね。
Man 効果でしょう。
こちらも距離に負けずラブラブ(だから死語だって)ですね。

来週のEP4では、Bossのがんばりに期待します!


<追記>
他のエピソードの感想ページへのリンクをはっておきます。
Still 2gether EP1
Still 2gether EP2
Still 2gether EP4
Still 2gether EP5

タグ:2gether タイBL
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八月は冷たい城 [日本の作家 恩田陸]


八月は冷たい城 (ミステリーランド)

八月は冷たい城 (ミステリーランド)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/12/20
  • メディア: 単行本

<外箱あらすじ>
夏流城(かなしろ)での林間学校に初めて参加する光彦。毎年子どもたちが城に行かされる理由を知ってはいたが、「大人は真実を隠しているのではないか」という疑惑を拭えずにいた。ともに城を訪れたのは、二年ぶりに再会した幼馴染の卓也、大柄でおっとりと話す耕介、唯一、かつて城を訪れたことがある勝ち気な幸正だ。到着した彼らを迎えたのは、カウンターに並んだ、首から折られた四つのひまわりの花だった。少年たちの人数と同じ数――不穏な空気が漂うなか、三回鐘が鳴るのを聞きお地蔵様のもとへ向かった光彦は、茂みの奥に嫌を持って立つ誰かの影を目撃する。閉ざされた城で、互いに疑心暗鬼をつのらせる卑劣な事件が続き……? 彼らは夏の城から無事に帰還できるのか。短くせつない「夏」が終わる。


この「八月は冷たい城」 (ミステリーランド)は、「七月に流れる花」 (ミステリーランド)の感想にも書いたように、同時発売でした。(奥付は2016年12月)

既に文庫化されています。講談社タイガ版、講談社文庫版があるようです。

八月は冷たい城 (講談社タイガ)

八月は冷たい城 (講談社タイガ)

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/10/24
  • メディア: 文庫

講談社文庫版は、「七月に流れる花」と合本です。

七月に流れる花/八月は冷たい城 (講談社文庫)

七月に流れる花/八月は冷たい城 (講談社文庫)

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/07/15
  • メディア: 文庫



「七月に流れる花」 (講談社タイガ)が女子バージョンであったのに対し「八月は冷たい城」 (講談社タイガ)は男子バージョンです。
時間軸も、タイトルから明らかではありますが、すこし男子バージョンの方が後に設定されています。
そして、「七月に流れる花」 のネタバレ、というか、物語世界の設定が明らかになっているという前提で話が幕開きします。
(なので「七月に流れる花」 から読んだほうがよいです)

男子サイドは、光彦、卓也、幸正、耕介の4名で、どことなくひんやりした手触りの作品になっていることに変わりはありませんが、女子サイドと比較するとかなり動的です。

物語世界の設定を前提に、事件が発生します。
鎌が仕掛けられていたり、彫像が倒れたり......
まさに、死の危険がある林間学校になっています。
やはり注目は、物語世界の設定あればこその事件になっているということでしょう。

ネタバレにつき色を変えておきますが、
「なんというグロテスクで残酷な状況だろう。みんなに気を遣いながら、親が死ぬのを待ち続けるなんて。」(95ページ)
というところに、この物語のエッセンスが詰まっています。

そして、最後に明かされる(とはいえ、登場人物による想像にすぎないのですが)「みどりおとこ」の正体。
あまりのグロテスクさに、ここまでする必要あるかな、と思ってしまいましたが(もっと穏やかな謎解きであっても、少年の成長物語としての骨子は揺るがないので)、これは好みの問題なのかもしれません。

雰囲気作家恩田陸を味わう入門書として、
「七月に流れる花」
「八月は冷たい城」
はいいかもしれません。


タグ:恩田陸
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七月に流れる花 [日本の作家 恩田陸]


七月に流れる花 (ミステリーランド)

七月に流れる花 (ミステリーランド)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/12/20
  • メディア: 単行本

<外箱あらすじ>
坂道と石段と石垣が多い町、夏流(かなし)に転校してきたミチル。六月という半端な時期の転校生なので、友達もできないまま夏休みを過ごす羽目になりそうだ。終業式の日、彼女は大きな鏡の中に、緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つける。思わず逃げ出したミチルだが、手元には、呼ばれた子どもは必ず行かなければならない、夏の城――夏流城(かなしろ)での林間学校への招待状が残されていた。ミチルは五人の少女とともに、濃い緑色のツタで覆われた古城で共同生活を開始する。城には三つの不思議なルールがあった。鐘が一度鳴ったら、食堂に集合すること。三度鳴ったら、お地蔵様にお参りすること。水路に花が流れたら色と数を報告すること。少女はなぜ城に招かれたのか。長く奇妙な「夏」が始まる。


この「七月に流れる花」 (ミステリーランド)は、「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」という宣伝文句だったミステリーランドという叢書から出た作品で、同じ恩田陸の「八月は冷たい城」 (ミステリーランド)と同時発売でした。(奥付は2016年12月)
この2作で、ミステリーランドは全30冊が完結した、と巻末の広告ページに書かれています。

既に文庫化されています。講談社タイガ版、講談社文庫版があるようです。

七月に流れる花 (講談社タイガ)

七月に流れる花 (講談社タイガ)

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/09/20
  • メディア: 文庫

講談社文庫版は、「八月は冷たい城」と合本ですね。

七月に流れる花/八月は冷たい城 (講談社文庫)

七月に流れる花/八月は冷たい城 (講談社文庫)

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/07/15
  • メディア: 文庫


「八月は冷たい城」 (講談社タイガ)よりも先に、この「七月に流れる花」 (講談社タイガ)を読んだ方がいいです。

舞台となっているのはタイトルからもわかるように夏なのですが、どことなくひんやりした手触りの作品になっています。
というのも......、とその理由を書いてしまうと、ネタバレになってしまいますね。
雰囲気としては、ゴシックロマンに近いのかもしれません。

この作品は、主人公であるミチルがやってきた夏流という町、そしてミチルが招待される林間学校、招待状を届けてくる「みどりおとこ」の謎を扱っているのですが、そもそも「何が起こっているのか」「何をしているのか」がメインなので、なにかちらっとでも書いてしまうと、すべてがネタバレになってしまいます。

ファンタジーと呼ぶにはリアルな手触りでありながら、設定自体は現実から少々飛躍したものになっています。
なので、読者サイドは、謎を解く、ということを目指すのではなく、作者の構築した世界観を味わうことに注力すべき作品なのだと思います。
雰囲気づくりに長けた恩田陸の面目躍如といったところでしょうか。

明かされる事実、世界の設定は、ちょっと現実にはあり得ないな、というものですが、物語としてはさほど奇異なものではないのかもしれません。
「六月という半端な時期の転校生」というのも含めて、

主人公の大木ミチルのほか、林間学校の舞台となる夏流城では、佐藤蘇芳、斉木加奈、稲垣孝子、塚田憲子、辰巳亜季代が、迎えが来るまでという期限の定まらない生活を送ります。
この6人の人物像が短い作品なのにくっきりと浮かび上がってくるのがさすがです。

途中、塀の向うにも人がいる--しかも男の子たちであることがわかりますが、そちらについては最後に
「同じ夏、塀の向こう側で起きていた出来事は、また別の新たな物語となる。」(216ページ)
と書かれていて、それが同時刊行だった「八月は冷たい城」となります。



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狼と兎のゲーム [日本の作家 我孫子武丸]


狼と兎のゲーム (講談社文庫)

狼と兎のゲーム (講談社文庫)

  • 作者: 我孫子 武丸
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/10/15
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
智樹のクラスメイトの心澄望(こすも)は、警察官の父親から暴力を振るわれて傷が絶えない。夏休みのある日、勤務中の父親のパソコンを壊してしまったと怯える心澄望と智樹がこっそりと家に戻ると、弟の甲斐亜(かいあ)の死体を始末している父親の姿が。慌てて家を飛び出した二人は、迫り来る怪物から逃げ切ることができるか?


我孫子武丸の作品を読むのは久しぶりですね。
「警視庁特捜班ドットジェイピー」 (光文社文庫)(ブログの感想ページへのリンクはこちら)以来で、ほぼ6年ぶりですね。

作者の「あとがき」によると、もともとは「ミステリーランド」用に考えていたプロットらしいです。
うひゃー、これ、こどもに読ませるんですか.....
こどもというのは、大人が思うよりもいろんなことに耐性があり、大人が思うより強いものだ、とは思いますが、それでもこの作品を読ませるのは躊躇しますね。
かわりに、「眠り姫とバンパイア」 (講談社文庫)(ブログの感想ページへのリンクはこちら)をひねり出した、とありますが、いや、本当にこの作品でなくてよかったです。

あらすじからもあきらかで、あとがきにも書かれていますが、「逃げる物語」です。
「狼と兎。
 参加者を狼側のチームと兎側のチームに分けて行う、一種の鬼ごっこだ。単なるかくれんぼや鬼ごっこに飽きた高学年でも、これくらいの遊びだとまだまだ面白く遊べる。
 地域や学校によっては、『探偵と盗人(ぬすびと)』とか『泥棒と警官』とか色んな呼び方で呼ばれているが、智樹の学校では『狼と兎』と呼ばれていた。」(128ページ)
と説明されていますが、兎である心澄望と智樹が、狼である心澄望の父=警察官からどう逃げるか、というストーリーです。

こどもが大人から逃げるという、非常に困難な設定でして、それだけでも十分迫力ある物語になったと思うのですが......
この作品、非常に後味が悪い。
普通に逃げる話だけにしておけばよかったんじゃないかと思いました。
逃げる話のパートだけでも、相当後味の悪い部分があるのですけれど、それに加えてもっともっと後味を悪くするエピソードが加えられています。

物語としては、逃げる物語は典型的ですし、加えられた(後味の悪い)エピソードも、まあ定型どおりのものになっていますので、新規性はないと言ってしまってよい仕上がりなので、後味の悪さが一層気になってしまいました。

口直しに、さらっとした作品を読みたくなりました。


8月24日にこの記事をドラフトのまま間違えてしばらく公開しておりました。
たいへん失礼しました。

タグ:我孫子武丸
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Still 2gether EP2 [2gether [タイ・ドラマ]]



タイの人気BLドラマ「2gether」の続編「Still 2gether」 EP2 です。
EP1 には既に日本語字幕がついていますね。

今回も冒頭から視聴者サービス満開です。
Sarawat と Tine が、Snack Game(日本でいうところのポッキーゲームですね)をします。前作「2gether」ではEP2ですね。
上で引用した YouTube のサムネイルもこの場面を採用していますね。

[Eng Sub] เพราะเรา(ยัง)คู่กัน Still 2gether _ EP.2 [1_4]_Moment.jpg

うわっ、顔ちかーい。
ちなみに、二人にSnack Game を強いる役として、「The Shipper」 (ブログの感想ページへのリンクはこちら)で死の天使役だった女優さんが出演していてニヤリ。役どころはクラブ出身の伝説のギタリストらしいです(笑)。

その後、Sarawat が仲間たちに、Tine の誕生日がもうすぐだけど、プレゼントを何にするかを相談するシーン。
そうそう、こういう可愛い悩みがこのシリーズにはふさわしいですよね。

一方で、 Music Clubとチアリーダーの部室が隣り合わせになったことから、お互いがうるさくて練習できないとして、騒動が勃発。
これもなかなかいい感じの悩みです。
クラブの元部長 Dim先輩と Green 、Green がチアリーダー側について、ちゃんと(?)いがみ合うという、美しい構図(笑)。

最後の誕生日のシーンは、お待ちかねの sweet な時間です。
歌を披露する、というのは定番ですけど、注目は、Sarawat と Tine の人形(ぬいぐるみ?)。
これ、かわいい。
Sarawat 人形、ちゃんと不機嫌な表情をとらえているのがポイント高い。

[Eng Sub] เพราะเรา(ยัง)คู่กัน Still 2gether _ EP.2 [4_4]_Moment 1.jpg

Sarawat 人形をSarawat 本人と並べて比較しています。
Sarawat 人形は、Tine がふざけて「Sarawat EXPO」とズボンを脱がせるシーンまで(笑)。
ちなみにSarawat EXPO は前作では EP4です。
おいおいTine、ロマンティックな舞台装置が......
それにしても、「本物そっくりによくできている」と Tine がこの後で言うってことは、そんなところまで作りこんであるのか、この人形は(笑)。

[Eng Sub] เพราะเรา(ยัง)คู่กัน Still 2gether _ EP.2 [4_4]_Moment expo.jpg

2つの人形が並んだシーンとしては、Tine が人形を持って Sarawat の歌を聴くところ、ですね。

[Eng Sub] เพราะเรา(ยัง)คู่กัน Still 2gether _ EP.2 [4_4]_Moment doll.jpg

動画からとったショットなので、ちょっと焦点が合っていませんね、すみません。
でも、Sarawat 人形と Tine 人形の表情の違いがとてもいい感じです。
この人形、欲しいな......


Sarawat の友人 Man(マン)とTine の兄 Type (タイプ)は......
Type は仕事で認められて、出世話が。マーケティングのマネージャーになる、というのですから、すごいですね。就職して1年経ってないでしょうに......
ただ、仕事の場所が、プーケット。プーケットにオフィスがあるなんて、しかも管理職がいるなんて、どんな仕事なんだろ? と思いますが、さておき、バンコクからは遠いですね。
さて、Man にどう打ち明けようか......
でも、注目はこのシリーズには珍しく、一緒にシャワーを浴びるシーンがあることでしょうか??

Mil 先輩と、Sarawat の弟 Phukong の仲は......
進展しないなー。
Phukong が Mil に想いを寄せていることを知った Man とBoss のアドバイスに従って、Phukong はチアリーダーに入部するのですが......
いや、そんなのうまくいかないって。Man と Boss のいうこと聞いたってだめだって。
チアリーダーのメイクを濃くしておけば、Mil が Phukong のメイクを落としてくれる、なんて、そんな馬鹿な(笑)。確かに Sarawat は Tine のメイク落としてましたけどね......(前作のEP5
相談するなら、そっちじゃなくて、Tine の友人 Fong と Ohm の方だよ、Phukong。
ちなみに、Fong は、Tine 宛の誕生日プレゼントの件について、Sarawat にアドバイスをします。

Boss は、Phukong のことなんかより、自分のことちゃんとやれ(笑)。
Pear のインスタで、Like し続けてるだけじゃだめだよ。Man に言われるまでもなく!!

EP2 も快調でしたね。
来週のEP3が楽しみです。


<追記>
他のエピソードの感想ページへのリンクをはっておきます。
Still 2gether EP1
Still 2gether EP3
Still 2gether EP4
Still 2gether EP5

タグ:2gether タイBL
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Until We Meet Again 運命の赤い糸 その2 [タイ・ドラマ]

今日は、タイのボーイズラブ・ドラマ、「Until We Meet Again ~運命の赤い糸~」の感想の続きです。

印象に残ったシーンは、 いっぱいありますが、いくつか紹介しておきたいと思います。
(ただし、人物の相関関係がわかってしまうようなシーンについてはどれほど印象深いものでも挙げるのを避けました)

まず、Pharm が Dean にプールサイドでお菓子を食べさせるシーン。(EP4

[Official] Until We Meet Again _ ด้ายแดง Ep_4 [4_4]_Moment.jpg

泳いだ後だから、というのもありますが、Dean の表情がそれまでと一変しているのが見事です。
Dean のアップになっちゃったので、引いた映像の方がよかったかな? 引くと ↓ です。

[Official] Until We Meet Again _ ด้ายแดง Ep_4 [4_4]_Moment 2.jpg

ちょっとわかりにくいですが、Manaow と Team に並んで、「Love by chance」で Ae の仲間の役をやっていた俳優さんが写っています。彼、「Love by chance」のコミカルなところが好きだったので、この作品では出番が非常に少なかったのが残念です。

あとは、Pharm の母に Dean のことを紹介するシーンでしょうか。(EP8)
母親と弟がアメリカにいるという設定なので、PC(タブレット)越しの通信です。

[Official] Until We Meet Again _ ด้ายแดง Ep_8 [3_4]_Moment.jpg

写真は、紹介が終わったところですが、緩急というのか、感動的なシーンから、すっと切り替わってコミカルなシーンに移行する、この落差がとても楽しめました。
この直後のDean の弟との会話(というほど長くないけど。むしろ一撃?)、大好きです。

そうそう、言い寄ってくる演劇部の先輩にPharm が性格に似合わず(?) 反撃するシーンもいいです。(EP6

[Official] Until We Meet Again _ ด้ายแดง Ep_6 [2_4]_Moment.jpg

Pharm の捨て台詞がかっこいい!直後に Pharm は自省し赤面しちゃうんですけどね(笑)。
ちなみに、この先輩役は、「Love by chance」で Tin 役をやっていた Mean です。
そういえば、Can 役の Plan も Dean の仲間役で出ていますよ。

[Official] Until We Meet Again _ ด้ายแดง Ep_6 [3_4]_Moment.jpg

Dean にやきもちを焼かせようとふざけているシーンです(笑)。Dean が Pharm に食べさせてもらっている上のシーンと比べてみましょう(笑)。

同じ仲間の位置づけで、「Love by chance」のサッカー部のキャプテン Techno 役の俳優も出ています。
そういえば、Pharm の料理部の副部長として、Can、Ae のサッカー部仲間を演じていた Vittawin Veeravidhayanant、愛称 Best も出演しています。彼は、イメージをすっかり変えて出てきているので、ちょっとびっくりします。もっと出番を増やしてほしかったです。

ほかにも、写真は載せませんが(EPのところに、YouTubeのリンクをはっています)、
Dean が Pharm のところにお泊りした朝、Pharm が Dean の携帯に出てしまい Del にばれちゃって、そのあと今度は Dean が Pharm の携帯に出てしまって Manaow に気づかれるシーン(EP10)とか、
あるいは、試験が終わった Pharm を Dean がデートの誘いに迎えに来たのはいいけれど、Dean が Pharm の着替えを持ってきていたので詰問するシーン(EP11)とか、
水泳部のクラブ旅行(?) についていった Dean を朝食の場で Team がからかうシーン (EP13) とか、
名場面山盛りです。
あれっ、なんだかコミカルなシーンばかり挙げちゃいましたね(笑)。
まじめなシーンですと、Dean が父親に Pharm と付き合っていることを打ち明けるシーン(EP14)が印象的です。

Korn と In のほうだと、料理のエピソードが多いのですが、これは、やはり Pharm が料理好きだから、でしょうか。
しかし、どう見ても In は料理下手なんですよね(笑)。オムレツ(日本人の感覚からいうと薄い玉子焼き)を焦がしてしまうわ(EP2)、インスタントラーメンすら上手に作れないわ(EP6)--いや、見事なまでにおいしくなさそうですよ、In の作ったインスタントラーメンは--、そんなエピソードがあります。料理上手な Pharm はある意味、In の再挑戦が実ったということなのでしょうか?(笑)
いちばん素晴らしいのは、やはりなんといってもお互いに告白するシーンですね。(EP8

[Official] Until We Meet Again _ ด้ายแดง Ep_8 [4_4]_Moment.jpg

この砂浜のシーンは本当にいいです。しあわせが溢れている。

ちなみに、In の友人たちの中に、「Love by chance」で Ae 役をやっていた Perth がいます。
まるで In のことを愛している/愛していたんじゃないかと思えるくらい In に入れ込んだ役になっています。
また、Korn の上の弟は、「Love by chance」で、Tar (このドラマでは In 役であるEarth が演じていました) の義兄 Tun 役をやっていた Kirati Puangmalee (愛称 Title)です。
なんだか、「Love by chance」の同窓会みたいなドラマですね......

Team - Win カップルは、なんだか視聴者の気づかぬうちに進行してた、みたいな感じになっておりまして、少々不思議です。いつの間に といったところでしょうか。
スピンオフ、作れそうです。
なかでは、クリスマスデート中のヤドリギの下でのキスシーンでしょうか(EP11)。
Team のぎこちない感じと、それを優しく見守っている? Win という構図がなごみます。
これ、デートのタイミングとしては、Pharm と Dean と同じ日にデートしていますね。クリスマスだから、一緒の日になりがちですが。
場所が同じかわかりませんが、同じ時期のデートを Korn と In がしているシーンもあります。
いずれのカップルの場面も、ライトアップがきれいですね。

タイ・ドラマでは、結構音楽も気に入っていまして、今回も気に入りました。


この歌手、BOY SOMPOB というのだと思いますが、タイ・ドラマの歌をたくさん歌っていらっしゃるようです。「Love by chance」の歌も歌っていましたね。同じ曲を出演者たちが歌っているバージョンもあります。



BOY SOMPOB のこちらの下の曲も、なかなかいいです。



違う歌手ですが、こちらもテーマ曲ですね。これもなかなかいい。





Twitter にタイBLドラマ「Until We Meet Again~運命の赤い糸~」【日本公式】というアカウントもあって情報が日本語で手に入るようです。

日本で売られているDVD-BOX を最後に紹介しておきます。


Until We Meet Again  ~運命の赤い糸~  DVD-BOX

Until We Meet Again ~運命の赤い糸~ DVD-BOX

  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2020/07/03
  • メディア: DVD



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Until We Meet Again 運命の赤い糸 その1 [タイ・ドラマ]

今日の感想は、タイのボーイズラブ・ドラマ、「Until We Meet Again ~運命の赤い糸~」です。



感想は、間に「The Shipper」(ブログの感想ページへのリンクはこちら)を挟み、かつ、「Still 2gether」が始まってそちらの感想も On Going で書いているところですが、
2gether」(ブログの感想ページへのリンクはこちら
Love by chance / ラブ・バイ・チャンス」(ブログの感想ページへのリンクはこちら
SOTUS 」(ブログの感想ページへのリンクはこちら
につづく、タイBLドラマ第4弾です。
これまた、タイBLドラマの中でも屈指の名作、らしいです。
もともとタイで2019年の11月から2020年の3月にかけて放送されたようです。
TV局は、LINE TV となっています。(MyDramaListからの情報です)
画面に大きくでる Studio Wabi Sabi というのが制作会社なのかな?

EP1からEP17まで全17話。だいたい各エピソード45分くらいです。
ぼくが観たYoutubeだと、各エピソードが4つのパートに分かれているのですが、EP10とEP17は5つのパートになっていまして、70本観たことになります。
YouTube では日本語字幕がついていないEPが多いので、英語字幕で観ました。

運命の赤い糸、とは、なんとも時代がかった大仰な邦題をつけたな、と思いましたが、実際に赤い糸のエピソードは作中に出てきますし、しかも、日本の考え方だとして説明されます。(EP6
曰く、運命の人とは左手の小指に結わえられた赤い糸で結ばれている、と。
ということで、このドラマの邦題としてはぴったりなのかもしれませんね。
同時にもう一つ、中国の言い伝えも紹介されていて、そちらでは、小指ではなく、足首で結ばれている、と。
さらには、一緒になれなかった恋人たちは、手首と手首を赤い糸で結んで心中すると、その赤い糸が来世で二人を結びつけてくれるという伝説(?) も紹介されてます。

Until We Meet Again では少々長いので、UWMA と略されていることも多いみたいですね。

Until We Meet Again.jpg

画面大写しの左が経済学部の新入生 Pharm。料理部?に入ります。
実家がレストランを経営している関係もあり、タイのデザートを作るのが得意。いや、デザートだけではなく、料理全般が得意という設定になっています。
演じているのは、Natouch Siripongthon。愛称が Fluke。
はにかんだ表情とか、ちょっと困った表情が素晴らしいですね。相手となる Dean 含め、周りの人たちにからかわれてばかりです。
あとこのドラマでは、泣くこと泣くこと。こんなに泣いてばかりいる主役って、そんなにいない気がするくらい、泣きまくります。
その右が経営学部3年生の Dean 。水泳部のキャプテンです(英語字幕では President となっていました。部長ですよね?)。
演じているのは、Thitiwat Ritprasert。愛称が Ohm。
こちらは最初とても無表情というか、いかにもとっつきにくそうな人物として登場。そのあと、Pharmと巡りあってからの表情(と態度)の変化が見どころです。

下段左のカップルの左側が Korn。
大学生、なんですが、現在の大学生ではなくて、30年ほど前の大学生です。(正直、個人的感想では、30年よりもっと前に設定した方がよかったのでは、と思います。LGBTの受け入れ度合いは30年前のレベル感でよいのですが、関係者の歳の取り方が30年よりもっと長期間の方がストーリーラインが安定すると思いました。演じている関係者の皆さんが老けすぎに見えます)
お父さんがマフィアという設定。大学でも孤高の存在。
演じているのは、Noppakao Dechaphatthanakun。愛称は Kao。
顔、整ってますよねぇ。ちょっと韓流っぽいですが、なぜでしょう、あまり人工的な感じはしません。
その右側が Intouch。In と短く呼ばれているケースが多いです。
こちらは大学生でも、仲間に囲まれた存在です。
演じているのは、Katsamonnat Namwirote。愛称は Earth。
この人は、「Love by chance 」で翳のある弟 Tar 役をやっていた人ですね。顔が好きじゃない、なんて言ってしまっていましたが、ずいぶん見慣れましたし、この「Until We Meet Again ~運命の赤い糸~」では、この人の演技力はすごいなぁ、と素直に感心できました。
この二人は悲恋ですね。それだけに、幸せな日々のシーンがいっそうかけがえのないもののように感じられます。

下段右のカップルの左側は、Team。水泳部の新入生。
EP1から Pharm と知り合って、仲間になります。
演じているのは、Warut Chawalitrujiwong。愛称が Prem 。
右側は、Win。Dean の仲間ですね。水泳部。
演じているのは、Noppanut Guntachai。愛称が Boun。

予告編はこちらです。



日本でDVD-BOXが売られているようなので、Amazon からあらすじを引用します。
大学に入学したパームは、友達になったティームとマナウに誘われ、水泳部の入部テストを見学することに。しかし、水泳部のキャプテンであるディーンを見た瞬間、胸が締めつけられる感覚に襲われたパーム。ディーンの存在が気になるも、彼と会うのを怖がっていた。一方、ディーンは水泳部の入部テストの見学に来ていたパームを見て、理由も分からず目頭を熱くする。偶然にも合宿の買い出しに来ていたスーパーでパームを見つけたディーンたが……。見つめ合う2人の頭の中に浮かぶのは、幼い頃から探し続けてきた、夢の中に現れる“誰か"の存在だった。

見事に Pharm と Dean のことしか書いていないですね(笑)。
引用してあるあらすじにも匂わせてあるので書いてしまいますが、Korn と Dean、In と Pharm が時を超えてリンクしています。Pharm と Dean の夢に、Korn と In がよく出てきて、不思議な感覚を抱いている。
生まれ変わり(リインカネーション)というのとはちょっと違うようにも感じましたが、生まれ変わり自体よくわからないので、自信はありません。
ミステリを読みなれているからそういう見方をしてしまうのかもしれませんが、Korn と In では知りえないことも、Pharm と Dean は夢見たり、あるいはフラッシュバックのように映像が浮かんだりするのが不思議です(たとえばお葬式での赤い糸のシーンなど。ミステリだったら、アンフェアとか言われちゃうかも、ですね)。

EP1の冒頭、いきなり暗い画面で、Korn と In の悲劇からスタートします。
二人がいるところへ、双方の父親たちがやってきて二人を引き裂こうとする。
そのとき Korn が拳銃自殺をし、In はその拳銃を使ってその場で続けて自殺。
うわー、なんて重苦しいところからスタートするんだろう、と少々めげてしまいましたが(それくらい冒頭のシーンは緊迫感と哀しみに溢れているのです。演じている方々の演技力が素晴らしいのだと思います)、そのあと、Pharm の大学生活に切り替わり、トーンが変わります。
ここで、Pharm は Team と Manaow と知り合います。
Manow は、「Love by chance」で、Ae の仲間として出演していた女優さん(Samantha Melanie Coates)が演じています。
で、Team たちに引っ張られて水泳部を見に行った Pharm と Dean が巡り会う、と。
Pharm & Team & Manaow この3人の掛け合いがコミカルでおもしろいんですよ。
この物語では、Manaow にもハッピーエンディングが待っていますので!
彼らにのちに、Manaow の演劇部の仲間で Dean の妹である Del が加わります。

このあとは、過去の Korn と In のシーンと、Pharm と Dean のエピソードが順次綴られていきます。
Pharm と Dean の仲が極めて順調に深まっていくのと同時に、主として Dean が、夢に出てくる Korn と In は誰なのか、何が起きたのか、を探っていきます。

ラストの怒涛の展開含めて、よく練られたシナリオで、ミステリだと、いくらなんでも作りすぎだ、と言われそうな人物の相関関係が、ラブストーリーとして組み込まれると、なにか縁(えにし)を感じさせるものになってよい方向に効果を上げているように思いました。(ミステリ好きの方だと、相関関係が割と早い段階で見当がつくと思います。)
それを、演技力が確かな俳優陣が支えている。
名作、と言われても納得のドラマでした。

長くなってきたので明日に続きます。



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七丁目まで空が象色 [日本の作家 似鳥鶏]


七丁目まで空が象色 (文春文庫)

七丁目まで空が象色 (文春文庫)

  • 作者: 鶏, 似鳥
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2020/01/04
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
マレーバク舎を新設する事となり、飼育方法などを学ぶ為に、山西市動物園へ「研修」に来た桃本ら楓ヶ丘動物園のメンバーたち。そこでは、桃本の従弟である誠一郎が働いていて、邂逅を喜ぶ二人だったが、園内ではある異変が――。なんと飼育している象が脱走してしまったのだ。象はどうして逃げたのか? 待望のシリーズ第5弾!!


似鳥鶏の
「午後からはワニ日和」 (文春文庫)(ブログの感想ページへのリンクはこちら
「ダチョウは軽車両に該当します」 (文春文庫)(ブログの感想ページへのリンクはこちら
「迷いアルパカ拾いました」 (文春文庫)(ブログの感想ページへのリンクはこちら
「モモンガの件はおまかせを」 (文春文庫)(ブログの感想ページへのリンクはこちら
に続く楓ケ丘動物園シリーズ第5弾です。長編です。

今回は、楓ケ丘動物園を飛び出し、見学先の山西市動物園へ。
そこで、中国から借りてきているアジア象藍天(ランテイエン。「藍」は文庫本では簡体字が使われています)が動物園を飛び出す。

今回、僕桃本の従弟桃本誠一郎が冒頭から語り手をつとめます。誠一郎は僕のことを「兄貴」と呼ぶんですね。
そのあと、僕が語り手。交互に綴られることとなります。
ここが一つ目のポイントですね。新しい趣向です。今後もシリーズに出てくるのかな? 誠一郎は。
誠一郎は、語り手をつとめるだけではなく、大活躍します。

語り手が分かれたから、というわけではないと思いますが、今回は謎を解く、という方面に加えて、逃げ出した象をどうするか、というサスペンス? ドタバタ? が大きな要素になります。
(というか、逆で、象逃走のドタバタのために、誠一郎が語り手に採用されたような気がします)

街中を象が歩くとどうなるのか、興味深いですよね。
この「七丁目まで空が象色」(文春文庫)を読んで、絶対に現実にはなってほしくないな、と思いました。
これ、ひょっとして戦力外捜査官シリーズで扱ってもいい大騒動かも。

謎の方も、藍天(ランテイエン)をめぐるもの、なのですが、うーん、こっちは不発というか、これは解けないですよね、読者には。
事象としてはおもしろいんですけれど、謎解きされても、ああそうなんだ、って感じでおしまいです。
ただ、非常に拡がりのある謎だな、と感心。
この薄い本の中に、混乱なく盛り込む作者の手腕はさすがです。

あとがきによれば、今後もシリーズは続いていくとのこと。
楽しみです!


<蛇足1>
「その小鳥はなぜか、俺をめがけて~一所懸命に歩いてくる」(127ページ)
前作「モモンガの件はおまかせを」 (文春文庫)でもそうでしたが、ちゃんと一懸命だ! 似鳥鶏、素晴らしい。
一方で、「~たり、~たり」は、守られていませんね。128ページや241ページ。ちょっと残念。

<蛇足2>
なにしろコアラの睡眠時間は動物界最長で一日二十二時間。(210ページ)
コアラの主食であるユーカリは毒がある上に繊維質ばかりで栄養価もなく、そのためコアラは消化にすさまじいエネルギーを費やさなくてはならない。一日二十二時間も寝ているのはそのためで、なんだか本末転倒という気がしなくもないが、「他の動物が絶対に手を出さないゲテモノを主食とすることで生き延びる」というニッチな生存戦略であり、彼らは日々「消化」という仕事に精を出しているのだ、と思えばこの寝姿も興味深い。(211ページ)
ひやーっ、本当ですか。すごいですね、コアラ。

<蛇足3>
「モモンガの件はおまかせを」 に続いて、「週刊文椿(ぶんちゅん)」が出てきます。相変わらず、ちょっとかわいい感じがしますね。





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星を撃ち落とす [日本の作家 た行]


星を撃ち落とす (創元推理文庫)

星を撃ち落とす (創元推理文庫)

  • 作者: 友桐 夏
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2015/09/19
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
世界に憧れる有騎、いつも一緒の鮎子と茉歩。三人の女子高生の友情は、問題児の美雲と関わったことで変化していく。四人の間に緊張が高まる中、悲劇が……。後日、罪悪感に囚われ思い悩む有騎がたどり着いたのは、天体観測会が行われる廃園の館だった。館の主にまつわる謎を追ううちに知った、彼女たちの身に起きた悲劇の驚愕の真相とは。多感な少女たちの心を描く青春ミステリ。


友桐夏、懐かしい。
この「星を撃ち落とす」 (創元推理文庫)の巻末の解説に著作リストがあります。
1. 「白い花の舞い散る時間」 (コバルト文庫)
2. 「春待ちの姫君たち」 (創元推理文庫)
3. 「盤上の四重奏」 (コバルト文庫)
4. 「楽園ヴァイオリン―クラシックノート」 (コバルト文庫)
5. 「星を撃ち落とす」 (創元推理文庫)
6. 「裏窓クロニクル」(東京創元社)

1.~3.まで、コバルト文庫で読んでいます。
4.は、完全に見逃していましたね。惜しいことをしました。もう絶版状態で手に入りませんね。残念。気づいていれば絶対買って読んでいたのに。

女子高校生(か、中学生。記憶が......)を主人公に据えていて、いずれも「黒い」たくらみを秘めた少女たちの群像を描いていたもので、こういう作品を好きだというと、性格を疑われそうな内容だったのですが、好きでした(笑)。
いわゆる爽やかな青春小説とは対極にある物語群ではありますが、一方で、少女たちに確かにある一面を、誇張されてはいるものの、抉り出した作品だったと思っています。

そのあと出ていないな、と思っていたら、「春待ちの姫君たち」 が創元推理文庫に収録されて、「星を撃ち落とす」 が2012年に出版されて...活動再開? うれしいですね。
2015年に文庫化されたので購入していました。

今回の「星を撃ち落とす」 も同様の作風です。
解説で冒頭、福井健太が書いています。
「偶然や必然から生まれる小さなコミュニティは、各々の意識が乱反射する心理戦の場にほかならない。自負や悪意はどこまでも深化し、嘘と嘘が絡まることで真実は埋もれていく。その皮膜を一枚ずつ剥ぎ取り、容赦のない筆致で少女たちの本性を抉り出す--本書『星を撃ち落とす』 はそんな物語だ。」

タイトル「星を撃ち落とす」 にしてから、見かけと違い、爽やかなものではありません。
「どうしたって勝ち目がない。だから目障りで仕方がない。だから引きずり下ろしてやりたくなって。つまりそういうことなんじゃないの。」(244ページ)
とありますが、星を撃ち落とすというのは、そういうこと、なのです。
(最後の方で、ある人物が「一目で敗北を悟らせるほどの輝きに満ちた一等星」(269ページ)と喩えられ、「あえて言うなら〇〇という少女を見る〇〇の目と心にこそ、破滅を招くような何かが存在したのだろう。星を撃ち落としてやりたいと望む、尊大な何かが。」(269ページ)と結ばれます)

心理戦、とありますが、少女たちの繰り広げる心理戦は、息が詰まりそうです。
たとえば、割と早い段階で出てくる、空気清浄機のリモコンをめぐるエピソードがわかりやすいかもしれません。
「一晩のうちに屋内から郵便受けに移動していたリモコンの話」(47ページ)なのですが、日常の謎っぽいですね。訪ねてきていた友達を疑っていた津上有騎に、さっと葉原美雲が別の解釈を提示して見せる。
すごいね、そうだったんだ、となれば、普通のミステリのエピソードとしておしまい。ある意味めでたし、めでたしなのですが、「星を撃ち落とす」 では、そうはなりません。
そういう推理、解釈を提示した美雲の隠された意図(?) が班長会議(!) で明かされます(56ページ~)。そのあと、班長会議で多数決がとられるわけですが、その多数決に持ち込んだ有騎の思惑というのが、これまた企みなんですね。

こういうの現実に身近で起こるとうっとうしいのでしょうが、小説の中であれば、安心してその世界に浸っていられます。
このリモコンのエピソードの後も、登城人物たちの熾烈な(?) 駆け引きが溢れています。

今回おやっと思ったのは、若干ネタバレ気味なので、気になる方は次の段落まで飛ばしていただきたいのですが、
登場人物のひとり、茉歩はかなり重要な位置を占める人物なのですが、彼女の意図が、自己中心的で確かに歪で醜いものではあるのですが、この作品では、悪意によるものではない、という設定になっている、ということです。
悪意も含まれているのでしょうが、根っこにあるのは、悪意ではない。
過去の作品が記憶から消えてしまっているので定かではありませんが、過去の作品では、悪意や希望(というか野望?)が根幹に据えられていたように思います。

ここまでネタバレでした。
だからか、
「誰か一人でももっと早く〇〇さんの本当の状態に気付いていれば防げたはずでしょう」
「誰がどんな問題をかかえているかなんて聞かなければわからないことだけど、何も打ち明けてもらえなかったからといって何もしなかったことが赦されるわけじゃないと思うわ。心を開いてくれなかった相手を責めるのは簡単だけど、心を開いてもらえるような自分ではなかったことを反省して改善しなければ、同じことを繰り返すだけよね。私たちは〇〇さんに信頼されなかった。それはこの先もずっと心にとめておかなきゃいけないことだわ」(257ページ)
という美雲のセリフが生まれるのですよね。(一部、ネタバレ部分伏字にしています)

物語の建付けがこういうものであるので、証拠だとか事実に基づく論証には欠けていますが、企みに満ちた登場人物のやりとりを、推察、推測で塗り固めていくさまは、スリリングです。
推測なので、本当はどうだったのか分かったものではありませんが、こういう作品だとこれでよいような気がします。
作風や傾向は全然違うのですが、人の気持ち、意図をあれこれひっくり返していくあたり、以前は思っていなかったのですが、今回「星を撃ち落とす」 を読んで、連城三紀彦を連想しました。連城ファンに叱られるかも、ですが。







タグ:友桐夏
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Still 2gether EP1 [2gether [タイ・ドラマ]]




2gether [タイ・ドラマ]
2gether [タイ・ドラマ] EP10
2gether [タイ・ドラマ] EP11
2gether [タイ・ドラマ] EP12
2gether [タイ・ドラマ] EP13
2gether [タイ・ドラマ]  追加の感想 
と、このブログでも感想(リンクをそれぞれ貼っています)を6回にわたり書いてきたタイの人気BLドラマ「2gether」の続編が始まりました。
さっそく YouTube に英語字幕付きで出ています。EP1 をすぐ観ましたよ!
エピソードの数は5の予定と、短めですが、Tine と Sarawat とその仲間たちにまた会えるのはとてもうれしいですね。

wzXqb_4f.jpg

この「Still 2gether」 は、「2gether」の約1年後という設定になっています。
(なのに、Sarawat と Tine はもう引っ越している! タイの賃貸契約ってそんなに短いのか......)
ちょっと時間の設定に矛盾があるような気がしないでもないですが、気にしない、気にしない。

視聴者サービスでしょうね、「2gether」の回想シーンだけではなく、印象的なシーンをコピーしたシーンがあれこれ。これ、楽しい。
Sarawat が Tine の胸を触りだがるシーンは定番中の定番として、Tine が チアリーダーの集まりで 自己紹介パフォーマンスをするシーン、しかも今度はSarawat つき!(前作ではEP1)とか、シーツのチェックをするシーン(前作ではEP4)--ちなみにこのシーンは Sarawat が Tine に1か2か選ばせるシーンでもあります。こちらは前作ではEP3--とか、それから Tine の指に絆創膏を貼るシーン(前作ではEP9)とか。

[Eng Sub] เพราะเรา(ยัง)คู่กัน Still 2gether _ EP.1 [4_4]_Moment.jpg
写真をのせた絆創膏のシーンでは、ちゃんと例のセリフも出てきますよ(笑)。

ちょっとしたいさかい? やきもちはありますが、本当に深刻なイベント、事件は起きません。

これがこのシリーズの大きな特徴ですね。
「2gether」で最大の事件だった、Sarawat の元カノ(?) Pam とのエピソードも、結局のところ Tine の勘違いというかひとりよがりな早合点だったわけで、本当だったら事件ということもない......

もう一つ、これはほかのタイのドラマを観てから気づいたことですが、「2gether」シリーズは、ほかのドラマと違って、いわゆるラブシーン、セックスシーンがありません。
キスどまり。そのキスシーンすらほとんど出てこない。

この「ゆるさ」が、「2gether」シリーズの最大の長所なんだな、と思っています。ゆるくても、ドラマはちゃんと成立し、視聴者を強く惹きつけている。
誤解のないように言っておくと、「ゆるさ」と馬鹿にして言っているのではありません。ミステリにもコージーミステリというジャンルがあるように、「ゆるい」ではなく「コージー」とよぶべきかもしれませんね。
だから、このあとEP2 から EP5 も同じような感じ、コージーな感じで進んでいってくれると期待しています。

物語の方は......

Sarawat は Music Club の部長になり、Tine はチアリーダーの部長になります。
そうそう、Tine は、Music Club の部長のSecretary にもなります。(このSecretary の役職、直訳すると秘書、ですが、クラブ活動であることを考えるとなんと訳すのがいいんでしょうね? 書記?)
このことが Tine の心に波紋を呼びます。
入部テストにも合格せず、いわばコネ入部みたいなかたちの Tine。ネットでもいろいろとコメントされる。
それを払拭しようと、あらためて入部テストを受ける! と宣言し、Sarawat の助けを借りずに練習を始める。
(ちなみに、とり上げる曲は前作EP10でミスった、あの曲「Only You」です)
このことが今度は Sarawat の心に波紋を呼ぶ。
いったい、Tine は Sarawat に頼らずに誰と練習しているのか......

Sarawat & Tine 以外のその後も少しですが触れられます。

Sarawat の友人 Man(マン)とTine の兄 Type (タイプ)が一緒に住んでいる!
Mil 先輩と、Sarawat の弟 Phukong の仲は、仲良くはなっていますが、さほど進展していませんね。
クラブの部長 Dim先輩と Green も活躍します。

注目は、Sarawat の友人 Boss が、Pear とカップルになるかどうか、ですね! 
「2gether」シリーズでは珍しい男女カップルになるか!?

Tine の友人 Fong と Ohm も引き続き Tine のよきアドバイザーとして(?) 登場します。今回のファッションはちょっと期待外れでしたけど。もっと出番増やしてくれないかな。


さて、EP1は首尾よく始まりました。
続きが楽しみです。


<追記>
EP2~5の感想ページへのリンクをはっておきます。
Still 2gether EP2
Still 2gether EP3
Still 2gether EP4
Still 2gether EP5


タグ:2gether タイBL
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