江戸川乱歩賞 マイベスト [その他]
先日、
斉藤詠一「到達不能極」(ブログの感想ページへのリンクはこちら)
神護かずみ「ノワールをまとう女」(ブログの感想ページへのリンクはこちら)
を続けて読んだ際、受賞作なしのときもあれば、二作同時受賞のときもあるので気になって、巻末に掲げてある受賞リストを数えてみました。
第3回の仁木悦子「猫は知っていた」 (ポプラ文庫ピュアフル)から最新である第64回「ノワールをまとう女」まで、ちょうど50作でした。
切りのいい数字ですね。
せっかくなので(?) 、全部読んでいることもあり、マイベスト10を選んでみようと思いました。
あくまで、マイベストです。偏愛のベスト10ですので、お気をつけて(?).。
また大抵の作品は、面白かったなぁ~という感想になってしまうので、ここでつけた順位もまたすぐに変わってしまうかもしれません......
受賞年順です。
それにしても、書影をつけようと思って今回改めて認識したのですが、乱歩賞受賞作、かなり絶版・品切れなんですね。
講談社から文庫版の江戸川乱歩賞全集が出たので、これで安心できるかな、と思っていたのですが、その全集すら品切......
面白い作品が多いので、もったいないですね。
1. 第8回(1962年)戸川昌子「大いなる幻影」(品切)
「孤独な老嬢たちが住む女子アパート。突如始まったアパート移動工事と同時に奇怪な事件が続発。老嬢たちの過去も次第に暴かれていく。」と短い紹介分がAmazonのページには書かれていましたが、これでは魅力が伝わらないですよね。
なんと言ったらいいのでしょうね? 非常に独特の作風で、断章っぽく感じられるエピソードが読者にきっちりつながって絵が見えるようになる仕組みになっていまして、薄い作品なんですが巧みに織り上げられているなぁ、とびっくりします。
2. 第13回(1967年)海渡英祐「伯林-一八八八年」(品切)
「ドイツ娘との恋に煩悶する留学中の医学生・森鴎外が伯爵殺害事件に遭遇、究明に乗り出す。事件の背後には鉄血宰相ビスマルクが!?」
若き森鴎外、森林太郎がビスマルクと推理合戦、という趣向がたまらなくて、密室のトリックはつまらないといってもよい仕上がりなのに、何度も読み返した作品です。
犯人の設定も当時斬新だったんだろな、と。子供ごころにとてもびっくりしました。
ラストの余韻も気に入っています。
3. 第16回(1970年)大谷羊太郎「殺意の演奏」(品切)
「芸能ショーの人気司会者が自室で死体となって発見された。残された暗号日記は遺書なのか、それとも? 芸能界の陰影と密室の謎に挑む。」
これまたAmazonの紹介文では魅力が伝わりませんね。
この作品、なんと解決が二通りあるんです! ちょっと生硬な感じのする文章もトリックも、この趣向のために気になりません。むしろ気負いが感じられて心地よいくらい。
最近では、下村敦史さんが何度も乱歩賞に挑戦しようやく受賞とかいって騒がれていましたが、大谷羊太郎も同様に何度もチャレンジして受賞に至った作家のようです。
密室に意欲を燃やしていた作家で、密室トリックがあれば立派なミステリが書けるという美しい誤解に依拠した作家だったのでは、と今となっては思いますが、初期作は文庫化されたらがんばって読んでいましたね。
4. 第21回(1975年)日下圭介「蝶たちは今……」(品切)
「旅先で間違えたバッグの中には1通の手紙が。だが差出人は3年前に死んでおり受取人も故人!? 死者同士で交された手紙の真実とは?──」
独特の雰囲気をたたえた作品で、フレンチ・ミステリー風と評されていたのを覚えています。後年普通の刑事もの、探偵ものを書くようになってしまいましたが、当時の日下圭介の作品はいずれもすこし渇いた感じのする、日常と地続きながらどことなく現実感がずれた感じの魅力がいっぱいでした。
どこか復刊しないかな?
あと、細かいですが、タイトルの三点リーダは2つ重ねるのが正しいはずです。
「蝶たちは今……」であって、「蝶たちは今…」ではない。江戸川乱歩賞全集のものは、「蝶たちは今…」になってしまっていますね。
日下圭介の乱歩賞受賞後長編第1作が「悪夢は三度見る」 (講談社文庫)で、第2作が「折鶴が知った…」 (光文社文庫)。この三点リーダは1つだけなんですね。ここまでタイトルが7文字になるようにされていたのでは? という指摘が新保博久の「世紀末日本推理小説事情」 (ちくまライブラリー)でなされていまして、おもしろいなぁ、と思った記憶があります。
5. 第24回(1978年)栗本薫「ぼくらの時代」(品切)
「バイト先のTV局で起こった女子高校生連続殺人事件の解決に挑む大学生3人組。シラケ世代とミーハー族の心の断面をえぐる青春推理」
世代的には栗本薫は上の人になりますが、それでもこの作品に描かれた若者像には、共感を覚えたことが強く印象に残っています。
また、若い文章で生き生きとえがかれたミステリに夢中になったのを覚えています。
講談社の昔のフェアで、サイン入り文庫本が当たったのも、いい思い出ですね。
この作品も何度読み返したかわかりません。
6. 第26回(1980年)井沢元彦「猿丸幻視行」(品切)
「古歌の暗号解読に取り組む若き日の折口信夫。猿丸大夫と柿本人麻呂の関係は? “いろは歌”に隠された秘密とは? 伝記暗号推理の最高傑作。」
まさに偏愛といってもいい作品です。
すごくわくわくして読んだのを覚えています。作者が後から拵えたのではなく、すでに世にある古歌で暗号が出来上がるというすごさに夢中になりました。
おまけのような現実の殺人事件のトリックが、おいおいと言いたくなるような代物ですが、そこも含めて愛しています。
この本のおかげで、子どものころ、百人一首ではかならず「奥山に~」を取るようになりました。というか、全体の勝ち負けには関係なく、この猿丸太夫の札だけとれれば満足でした......
講談社文庫のの乱歩賞受賞作全集、「ぼくらの時代」と「猿丸幻視行」のカップリングなんですね。なんて贅沢な。
7. 第28回(1982年)岡嶋二人「焦茶色のパステル」
「東北の牧場で牧場長と競馬評論家が殺され、サラブレッドの母子も撃たれた。背後に、競馬界を揺るがす陰謀が!?」
この本、単行本が出たばかりのころ、病気で学校を休んで寝込んでいたときに、親がなぜかプレゼントと言って買ってきてくれたのです。うれしかったことと言ったら......(変な子どもだ)
まさにページターナーだな、と思ったことを覚えています。文字通り夢中になって読みました。
とても難解な題材を扱っていると思うのですが、非常にすっきりと説明されていて、衝撃の真相も分かりやすかったですね。
ツイストの効いた名作だと思います。品切になっていないのも素晴らしい!
8. 第31回(1985年)森雅裕「モーツァルトは子守唄を歌わない」(品切)
「モーツァルトの子守唄が世に出た時、“魔笛”作家が幽閉され、楽譜屋は奇怪な死に様をさらす―。その陰に策動するウィーン宮廷、フリーメーソンの脅しにもめげず、ベートーヴェン、チェルニー師弟は子守唄が秘めたメッセージを解読。1791年の楽聖の死にまつわる陰謀は明らかとなるか。」
コミックミステリ、とか言われたりしていましたが、ベートーヴェンがモーツァルトの死の謎を解くというとても斬新でしっかりしたミステリでした。
講談社文庫のカバー絵が魔夜峰央でしたね。
森雅裕さん、すっかり消えてしまっていますが、どこか復刊してくれるといいのにな、と思っています。一時期ある程度復刊がされたのですが、今またなにも手に入らないようになってしまっていますね。
9. 第47回(2001年)高野和明「13階段」
「犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。だが手掛かりは、死刑囚の脳裏に甦った「階段」の記憶のみ。処刑までに残された時間はわずかしかない。2人は、無実の男の命を救うことができるのか。」
ようやく平成、ようやく21世紀の作品になります。
ミステリの枠にとどまりつつ、エンターテイメントを強く意識した作品だなぁ、と感心したことを思い出します。
どんでん返しへの執念(?) が心地よかったです。
久しぶりに乱歩賞で「(そこそこ、あるいは、普通に)おもしろかったね」というレベルを超える作品に出会えたなあと。
10. 第60回(2014年)下村敦史「闇に香る嘘」
「孫への腎臓移植を望むも適さないと診断された村上和久は、兄の竜彦を頼る。しかし、移植どころか検査さえ拒絶する竜彦に疑念を抱く。目の前の男は実の兄なのか。27年前、中国残留孤児の兄が永住帰国した際、失明していた和久はその姿を視認できなかったのだ。」
(ブログの感想ページへのリンクはこちら)
なんだか、古い作品が多くなってしまいました。
昔読んだ作品の方が印象が強いからでしょうね......刷り込み?
普通乱歩賞で傑作、ベストといったら、こちら ↓ になると思います。
第41回(1996年)藤原伊織「テロリストのパラソル」
「アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し20年以上もひっそりと暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。ヤクザの浅井、爆発で死んだ昔の恋人の娘・塔子らが次々と店を訪れた。知らぬ間に巻き込まれ犯人を捜すことになった男が見た事実とは……。」
この作品は、さすがの乱歩賞&直木賞W受賞作だけあって、いまでも手に入りますね。
講談社文庫だけでなく、文春文庫でも出ているようです。
おもしろく読みましたが、偏愛のベスト10には入らない......
きわめて典型的なハードボイルドで、それ以上でもそれ以下でもない。全共闘世代向けハーレクインロマンスとか言う人もいるようですね(笑)。
世代がずれているので、かえって醒めちゃうからかもしれません。
でも文章の心地よさはすごかったです。
こうやって並べると、変な作品が好きなんですね、と言われそうな......
斉藤詠一「到達不能極」(ブログの感想ページへのリンクはこちら)
神護かずみ「ノワールをまとう女」(ブログの感想ページへのリンクはこちら)
を続けて読んだ際、受賞作なしのときもあれば、二作同時受賞のときもあるので気になって、巻末に掲げてある受賞リストを数えてみました。
第3回の仁木悦子「猫は知っていた」 (ポプラ文庫ピュアフル)から最新である第64回「ノワールをまとう女」まで、ちょうど50作でした。
切りのいい数字ですね。
せっかくなので(?) 、全部読んでいることもあり、マイベスト10を選んでみようと思いました。
あくまで、マイベストです。偏愛のベスト10ですので、お気をつけて(?).。
また大抵の作品は、面白かったなぁ~という感想になってしまうので、ここでつけた順位もまたすぐに変わってしまうかもしれません......
受賞年順です。
それにしても、書影をつけようと思って今回改めて認識したのですが、乱歩賞受賞作、かなり絶版・品切れなんですね。
講談社から文庫版の江戸川乱歩賞全集が出たので、これで安心できるかな、と思っていたのですが、その全集すら品切......
面白い作品が多いので、もったいないですね。
1. 第8回(1962年)戸川昌子「大いなる幻影」(品切)
江戸川乱歩賞全集(4)大いなる幻影 華やかな死体 (講談社文庫)
- 作者: 戸川 昌子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/09/14
- メディア: 文庫
「孤独な老嬢たちが住む女子アパート。突如始まったアパート移動工事と同時に奇怪な事件が続発。老嬢たちの過去も次第に暴かれていく。」と短い紹介分がAmazonのページには書かれていましたが、これでは魅力が伝わらないですよね。
なんと言ったらいいのでしょうね? 非常に独特の作風で、断章っぽく感じられるエピソードが読者にきっちりつながって絵が見えるようになる仕組みになっていまして、薄い作品なんですが巧みに織り上げられているなぁ、とびっくりします。
2. 第13回(1967年)海渡英祐「伯林-一八八八年」(品切)
江戸川乱歩賞全集(7)伯林-一八八八年 高層の死角 (講談社文庫)
- 作者: 海渡 英祐
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/09/14
- メディア: 文庫
「ドイツ娘との恋に煩悶する留学中の医学生・森鴎外が伯爵殺害事件に遭遇、究明に乗り出す。事件の背後には鉄血宰相ビスマルクが!?」
若き森鴎外、森林太郎がビスマルクと推理合戦、という趣向がたまらなくて、密室のトリックはつまらないといってもよい仕上がりなのに、何度も読み返した作品です。
犯人の設定も当時斬新だったんだろな、と。子供ごころにとてもびっくりしました。
ラストの余韻も気に入っています。
3. 第16回(1970年)大谷羊太郎「殺意の演奏」(品切)
「芸能ショーの人気司会者が自室で死体となって発見された。残された暗号日記は遺書なのか、それとも? 芸能界の陰影と密室の謎に挑む。」
これまたAmazonの紹介文では魅力が伝わりませんね。
この作品、なんと解決が二通りあるんです! ちょっと生硬な感じのする文章もトリックも、この趣向のために気になりません。むしろ気負いが感じられて心地よいくらい。
最近では、下村敦史さんが何度も乱歩賞に挑戦しようやく受賞とかいって騒がれていましたが、大谷羊太郎も同様に何度もチャレンジして受賞に至った作家のようです。
密室に意欲を燃やしていた作家で、密室トリックがあれば立派なミステリが書けるという美しい誤解に依拠した作家だったのでは、と今となっては思いますが、初期作は文庫化されたらがんばって読んでいましたね。
4. 第21回(1975年)日下圭介「蝶たちは今……」(品切)
江戸川乱歩賞全集(10)蝶たちは今… 五十万年の死角 (講談社文庫)
- 作者: 日下 圭介
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2000/09/13
- メディア: 文庫
「旅先で間違えたバッグの中には1通の手紙が。だが差出人は3年前に死んでおり受取人も故人!? 死者同士で交された手紙の真実とは?──」
独特の雰囲気をたたえた作品で、フレンチ・ミステリー風と評されていたのを覚えています。後年普通の刑事もの、探偵ものを書くようになってしまいましたが、当時の日下圭介の作品はいずれもすこし渇いた感じのする、日常と地続きながらどことなく現実感がずれた感じの魅力がいっぱいでした。
どこか復刊しないかな?
あと、細かいですが、タイトルの三点リーダは2つ重ねるのが正しいはずです。
「蝶たちは今……」であって、「蝶たちは今…」ではない。江戸川乱歩賞全集のものは、「蝶たちは今…」になってしまっていますね。
日下圭介の乱歩賞受賞後長編第1作が「悪夢は三度見る」 (講談社文庫)で、第2作が「折鶴が知った…」 (光文社文庫)。この三点リーダは1つだけなんですね。ここまでタイトルが7文字になるようにされていたのでは? という指摘が新保博久の「世紀末日本推理小説事情」 (ちくまライブラリー)でなされていまして、おもしろいなぁ、と思った記憶があります。
5. 第24回(1978年)栗本薫「ぼくらの時代」(品切)
江戸川乱歩賞全集(12)ぼくらの時代 猿丸幻視行 (講談社文庫)
- 作者: 栗本 薫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/09/14
- メディア: 文庫
「バイト先のTV局で起こった女子高校生連続殺人事件の解決に挑む大学生3人組。シラケ世代とミーハー族の心の断面をえぐる青春推理」
世代的には栗本薫は上の人になりますが、それでもこの作品に描かれた若者像には、共感を覚えたことが強く印象に残っています。
また、若い文章で生き生きとえがかれたミステリに夢中になったのを覚えています。
講談社の昔のフェアで、サイン入り文庫本が当たったのも、いい思い出ですね。
この作品も何度読み返したかわかりません。
6. 第26回(1980年)井沢元彦「猿丸幻視行」(品切)
江戸川乱歩賞全集(12)ぼくらの時代 猿丸幻視行 (講談社文庫)
- 作者: 栗本 薫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/09/14
- メディア: 文庫
「古歌の暗号解読に取り組む若き日の折口信夫。猿丸大夫と柿本人麻呂の関係は? “いろは歌”に隠された秘密とは? 伝記暗号推理の最高傑作。」
まさに偏愛といってもいい作品です。
すごくわくわくして読んだのを覚えています。作者が後から拵えたのではなく、すでに世にある古歌で暗号が出来上がるというすごさに夢中になりました。
おまけのような現実の殺人事件のトリックが、おいおいと言いたくなるような代物ですが、そこも含めて愛しています。
この本のおかげで、子どものころ、百人一首ではかならず「奥山に~」を取るようになりました。というか、全体の勝ち負けには関係なく、この猿丸太夫の札だけとれれば満足でした......
講談社文庫のの乱歩賞受賞作全集、「ぼくらの時代」と「猿丸幻視行」のカップリングなんですね。なんて贅沢な。
7. 第28回(1982年)岡嶋二人「焦茶色のパステル」
「東北の牧場で牧場長と競馬評論家が殺され、サラブレッドの母子も撃たれた。背後に、競馬界を揺るがす陰謀が!?」
この本、単行本が出たばかりのころ、病気で学校を休んで寝込んでいたときに、親がなぜかプレゼントと言って買ってきてくれたのです。うれしかったことと言ったら......(変な子どもだ)
まさにページターナーだな、と思ったことを覚えています。文字通り夢中になって読みました。
とても難解な題材を扱っていると思うのですが、非常にすっきりと説明されていて、衝撃の真相も分かりやすかったですね。
ツイストの効いた名作だと思います。品切になっていないのも素晴らしい!
8. 第31回(1985年)森雅裕「モーツァルトは子守唄を歌わない」(品切)
「モーツァルトの子守唄が世に出た時、“魔笛”作家が幽閉され、楽譜屋は奇怪な死に様をさらす―。その陰に策動するウィーン宮廷、フリーメーソンの脅しにもめげず、ベートーヴェン、チェルニー師弟は子守唄が秘めたメッセージを解読。1791年の楽聖の死にまつわる陰謀は明らかとなるか。」
コミックミステリ、とか言われたりしていましたが、ベートーヴェンがモーツァルトの死の謎を解くというとても斬新でしっかりしたミステリでした。
講談社文庫のカバー絵が魔夜峰央でしたね。
森雅裕さん、すっかり消えてしまっていますが、どこか復刊してくれるといいのにな、と思っています。一時期ある程度復刊がされたのですが、今またなにも手に入らないようになってしまっていますね。
9. 第47回(2001年)高野和明「13階段」
「犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。だが手掛かりは、死刑囚の脳裏に甦った「階段」の記憶のみ。処刑までに残された時間はわずかしかない。2人は、無実の男の命を救うことができるのか。」
ようやく平成、ようやく21世紀の作品になります。
ミステリの枠にとどまりつつ、エンターテイメントを強く意識した作品だなぁ、と感心したことを思い出します。
どんでん返しへの執念(?) が心地よかったです。
久しぶりに乱歩賞で「(そこそこ、あるいは、普通に)おもしろかったね」というレベルを超える作品に出会えたなあと。
10. 第60回(2014年)下村敦史「闇に香る嘘」
「孫への腎臓移植を望むも適さないと診断された村上和久は、兄の竜彦を頼る。しかし、移植どころか検査さえ拒絶する竜彦に疑念を抱く。目の前の男は実の兄なのか。27年前、中国残留孤児の兄が永住帰国した際、失明していた和久はその姿を視認できなかったのだ。」
(ブログの感想ページへのリンクはこちら)
なんだか、古い作品が多くなってしまいました。
昔読んだ作品の方が印象が強いからでしょうね......刷り込み?
普通乱歩賞で傑作、ベストといったら、こちら ↓ になると思います。
第41回(1996年)藤原伊織「テロリストのパラソル」
「アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し20年以上もひっそりと暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。ヤクザの浅井、爆発で死んだ昔の恋人の娘・塔子らが次々と店を訪れた。知らぬ間に巻き込まれ犯人を捜すことになった男が見た事実とは……。」
この作品は、さすがの乱歩賞&直木賞W受賞作だけあって、いまでも手に入りますね。
講談社文庫だけでなく、文春文庫でも出ているようです。
おもしろく読みましたが、偏愛のベスト10には入らない......
きわめて典型的なハードボイルドで、それ以上でもそれ以下でもない。全共闘世代向けハーレクインロマンスとか言う人もいるようですね(笑)。
世代がずれているので、かえって醒めちゃうからかもしれません。
でも文章の心地よさはすごかったです。
こうやって並べると、変な作品が好きなんですね、と言われそうな......
タグ:江戸川乱歩賞
地球の歩き方 Plat アイスランド [その他]
11 地球の歩き方 Plat アイスランド (地球の歩き方ぷらっと11)
- 作者:
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド・ビッグ社
- 発売日: 2016/11/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
一昨日、映画「ハートストーン」の感想にも書きましたが、8月末にアイスランドに行ってきました。
その時に使ったガイドブックが、これです。
実は以前にもアイスランドに行きたいなぁ、と思ったことがありました。
映画「LIFE!」にアイスランドが出てきて興味を持ったから、でした。
ところが当時、アイスランドのガイドブックが日本には存在しませんでした。
Lonely Planet の「Iceland」を買えばよかった、と言ってしまえばそれまでなんですが、やっぱり日本語のガイドブックが欲しいではないですか。
それに、観光地とはいっても日本人が見たいところと海外の人が見たいところでは違ったりもするんですよね(だから逆に英語のガイドブックがよい、という人もいらっしゃるでしょう)。
今回改めて旅行先の候補としてアイスランドを個人的に挙げてみて、本屋をうろついてみたところ、ありました!
偉いぞ、地球の歩き方! ダイヤモンド・ビッグ社!
叢書的には、地球の歩き方 Plat ということで、通常の地球の歩き方と判型が違い、薄い本です。
ここもいいポイントですね。
地球の歩き方は、非常に特徴のあるデザインなのですが、それがために海外では非常に目立ちます。
たとえば、スペインやイタリアなどすりや盗難が多いと言われているような国・都市では、地球の歩き方を周りから見えるように持っていると狙われるほどです。油断の多い日本人だと、あからさまにわかるからでしょうか。
いまやインターネットでなんでも調べられますし、Trip Advisor やExpedia など旅行・観光関係のサイトもいっぱいありますが、それでも手元でさっと見られるガイドブックは役立ちます。
諸般の事情ありまして、現地3泊という限られた時間でしたが、今回もとても役に立ちました。
通常の海外旅行のスタイルは、日本からのツアーは使わず、個人手配で航空機とホテルを予約というパターンで、今回はホテルも諸般の事情ありまして、3泊ともレイキャビクの同じホテルにしました。なので現地ツアーにするか、レンタカーにするか、と迷った結果、レンタカーに。
おかげでガイドブックが特に役立ちました(現地ツアーに参加すると、バスで連れて行ってくれるのであまりガイドブックのありがたみを感じませんね...)。
雨がずっと降っていて晴れ間が少ししかなかったのが残念でした。
今年訪れたのは、
ゴールデンサークル(グドルフォス、ゲイシール、ケリズ火口湖に行きました)
LAVA TUNNEL(火山性の洞窟)
ブルーラグーン(温泉と言われていますが、地熱を利用して沸かしているそうです)
あとハットルグリムス教会、ハルバ(多目的ホール)、レイキャヴィーク871±2(遺構)、首相官邸、国会議事堂などのレイキャビク市内観光をしました。
ガイドブックがないから、ではないと思いますが、今回の旅行でアイスランドではほとんど日本人を見かけませんでした。
どこに行っても、海外旅行中に日本人を(あまり)見かけないことは珍しいと思いますので、その点でも貴重な旅行だったな、と思いました。
アイスランドは今回見た以外にもまだまだ見どころがいっぱいありますし、夏と冬では楽しみや見どころも変わってくるようなので、季節を変えて、また行ってみたいです。
その時には、その時点での最新版のこのガイドブックをもって。
本の感想を書くブログに、海外旅行のガイドブックというのはあまりないと思いますが、とても役立ちお世話になったので、あえて書いてみました。
あとこの本、朝倉めぐみのイラストを使っているんですよね。ミステリファンにとっては、ドン・ウィンズロウの「ストリート・キッズ」 (創元推理文庫)にはじまるニール・ケアリーのシリーズや、S・J・ローザンの「チャイナタウン」 (創元推理文庫)にはじまるビル&リディアのシリーズの表紙に使われているので、お馴染み感あり、ちょっぴりうれしかったです。
お言葉ですが…⑨ 芭蕉のガールフレンド [その他]
<裏表紙内容紹介>
手紙の作法にうるさい日本人。でも男が女に呼びかける手紙用の呼称は、夏目漱石の場合には「貴女」「貴方」など、「あなた」と読む言葉にほぼかぎられ、驚くほど少ない。芥川龍之介は恋文では愛称で「文ちゃん」と呼びかけているのに、結婚すると直に「お前」にかわっている。さて、江戸時代の松尾芭蕉の場合はどうだったのだろうか。
この本の著者、高島俊男の本は、きっかけは忘れましたが、「本が好き、悪口言うのはもっと好き」 (文春文庫)を読んだのが最初です。
すっかり気に入って、その後文春文庫から出ている、「お言葉ですが…」 (文春文庫)のシリーズをずっと買ってきています。
このシリーズ、
お言葉ですが… (文春文庫)
お言葉ですが…〈2〉「週刊文春」の怪 (文春文庫)
お言葉ですが…〈3〉明治タレント教授 (文春文庫)
お言葉ですが…〈4〉広辞苑の神話 (文春文庫)
お言葉ですが…〈5〉キライなことば勢揃い (文春文庫)
お言葉ですが…〈6〉イチレツランパン破裂して (文春文庫)
お言葉ですが…〈7〉漢字語源の筋ちがい (文春文庫)
お言葉ですが…〈8〉同期の桜 (文春文庫)
お言葉ですが…〈9〉芭蕉のガールフレンド― (文春文庫)
お言葉ですが…〈10〉ちょっとヘンだぞ四字熟語 (文春文庫)
お言葉ですが…〈11〉(連合出版)
と11冊出ているんですね。
最後の11巻だけ、文藝春秋ではありません。2006年に出た後、文庫化もされていませんね。
もともと週刊文春に連載されていたものが順次刊行されていったものなので、文藝春秋ではないのはちょっと???ですね。
さておき、言葉をめぐるエッセイです。
漢字だと、新字体ではなく旧字体を推しておられるので、新字体でしか知らない世代であるわれわれには、ちょっと古風に思えるところもありますが、言葉に関することなんて、古風な人に語ってもらう方がいいような気もします。
いろいろと、目からうろこ、というか、ああ、知らなかったなぁ、と思えることが出てきて、楽しいです。
たとえば、川端康成の「雪国」 (新潮文庫)を扱った「国境の長いトンネルを抜けると……」
金谷武洋先生の文章からの引用ではありますが、「雪国」 の冒頭のサイデンステッカーによる英訳が出てきます。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」
「The train came out of the long tunnel into the snow country」
で、「原文では、読者の位置は当然、作者とともに、汽車の車中になる。
ところが英訳を読んだ英語話者は全員、上空から見おろした情景、ととるそうだ。」
うーん、鋭くて、おもしろいですよね。
そして、続けて、原文の冒頭の「国境」をどう読むか、と問います。
こっきょう? くにざかい?
個人的には、何も考えることなく、いままで「こっきょう」と読んでいました。
でも、確かに、意味から考えれば、「こっきょう」は変ですね。「くにざかい」に違いない。
けれどけれど、音のリズムから考えれば、「くにざかい」はちょっと分が悪い。「こっきょう」でないとしまらない。
ね、おもしろいでしょ?
中勘助の「銀の匙」 (岩波文庫)を扱った「『銀の匙』の擬声擬態語」では、「銀の匙」 が名文であることを、擬声擬態語の観点からするどく指摘しています。
「銀の匙」 をゆっくりと音読で再読してみたくなりますね。
漢字「十」の読み方を扱った「七時十分になりました」は、このテーマはこのシリーズで扱うのは初めてではないのですが、楽しく読めました。
「じゅっぷん」は誤りで、「じっぷん」が本来は正しい、というのは何度読んでも興味深いです。個人的には「じゅっぷん」と読んじゃっていますが...
物の数え方としての、「本」の謎? を扱った、「論文は何本?」も、おもしろい。
意識したことなかったですが。
「日本人にとっては、組織のなかでの役割がすなわち自分なのである。」ということを扱った「役割に生きる日本人」もいろいろと考えるところのある興味深い話。
当然ながら、次の「お言葉ですが…〈10〉 ちょっとヘンだぞ四字熟語」 (文春文庫)も買ってありますので、いずれ読みます。
こういう本をたまに読んで、言葉に関して思いを巡らせるというのもいいものです。楽しみです。
タグ:高島俊男
このミステリーがすごい! 2016年版 [その他]
年が明けてしまいましたが、「このミステリーがすごい! 2016年版」です。
日本編ベストスリーは、
第1位 米澤穂信「王とサーカス」
第2位 深緑野分「戦場のコックたち」
第3位 柚木裕子「孤狼の血」
週刊文春ミステリーベスト10 同様、昨年「満願」(新潮社)で第1位だった米澤穂信が2連覇です。
海外編ベストスリーは順に、
第1位 ジェフリー・ディーヴァー「スキン・コレクター」
第2位 ピエール・ルメートル「悲しみのイレーヌ」
第3位 ウィリアム・ケント・クルーガー「ありふれた祈り」
こちらは、週刊文春ミステリーベスト10の第1位と第2位が入れ替わったかたちです。
タグ:このミステリーがすごい!
2016本格ミステリ・ベスト10 [その他]
12月8日に書いた週刊文春2015ミステリーベスト10 に続く年間ベスト本は、「2016本格ミステリ・ベスト10」です。
これもすっかり毎年恒例となりましたね。
日本編ベストスリーは順に、
第一位 深水黎一郎「ミステリー・アリーナ」 (原書房)
第2位 倉知淳「片桐大三郎とXYZの悲劇」(文藝春秋)
第3位 米澤穂信「王とサーカス」(東京創元社)
深水黎一郎は、最近充実してきていますので、貫録の1位というところでしょうか。
文春1位の「王とサーカス」は3位ですね。
海外編は、
第1位 D・M・ディヴァイン「そして医師も死す」 (創元推理文庫)
第2位 ヘレン・マクロイ「あなたは誰?」 (ちくま文庫)
第3位 クリスチアナ・ブランド「薔薇の輪」 (創元推理文庫)
3冊とも文庫本というのがいいですねぇ。
毎年楽しみにしている装幀大賞は、
結城充考「狼のようなイルマ」
でした。
amazonから書影は引っ張ってきているのですが、この書影、帯が邪魔ですね。
「2016本格ミステリ・ベスト10」の109ページに掲げられているものは帯がないものですね。
この「2016本格ミステリ・ベスト10」は投票者のコメントをじっくり読むのが楽しみなんですが、17位に「聖母」(双葉社)がランクインしている秋吉理香子が気になりました。
週刊文春2015ミステリーベスト10 [その他]
週刊文春2015ミステリーベスト10 が掲載された12月10日号が発売されています。
日本編ベストスリーは、
第1位 米澤穂信「王とサーカス」
第2位 東山彰良「流」
第3位 深緑野分「戦場のコックたち」
昨年「満願」(新潮社)で第1位だった米澤穂信が2連覇です。
海外編ベストスリーは順に、
第1位 ピエール・ルメートル「悲しみのイレーヌ」
第2位 ジェフリー・ディーヴァー「スキン・コレクター」
第3位 ウィリアム・ケント・クルーガー「ありふれた祈り」
こちらも去年「その女アレックス」 (文春文庫)で第1位を獲得したピエール・ルメートルが、「悲しみのイレーヌ」 (文春文庫)で2連覇。
国内・海外両部門ともに同じ著者が連続1位というのは、「ミステリーベスト10」史上初だそうです。
この「週刊文春 2015年 12/10 号」の「阿川佐和子のこの人に会いたい」のゲストが、ピエール・ルメートルです。
このミステリーがすごい! 2015年版 [その他]
年末恒例のベスト10の掉尾を飾るのは、「このミステリーがすごい! 2014年版」です。
さて、日本編ベストスリーは、
第1位 米澤穂信「満願」 (新潮社)
第2位 麻耶雄嵩「さよなら神様」 (文藝春秋)
第3位 下村敦史「闇に香る嘘」(講談社)
海外編ベストスリーは順に、
第1位 ピエール・ルメートル「その女アレックス」 (文春文庫)
第2位ケイト・モートン「秘密」 (上) (下)(東京創元社)
第3位「ゴーストマン 時限紙幣」 (文藝春秋)
順位こそ違え、週刊文春ミステリーベスト10の上位と同じ顔触れ。
「ミステリマガジン 2015年 01月号」のベスト10もほとんど同じでしたから、今年を代表する6作と言ってしまっていいのかもしれませんね。
さて、いつになったら読めるでしょうか??
積読にしちゃう可能性大ですが、みんな早く文庫化してください。
「このミステリーがすごい! 2014年版」には、
「オールタイム・ベスト国内短篇ミステリーベストテン」
という企画があって、こちらも興味深かったですね。
ベスト10、全部読んだことありました。
恒例の「私の隠し玉」、「我が社の隠し玉」も楽しみました。
早くも来年が楽しみです!?
タグ:このミステリーがすごい!
2015本格ミステリ・ベスト10 [その他]
恒例となった本格ミステリ・ベスト10です。
日本編ベストスリーは順に、
第一位 麻耶雄嵩「さよなら神様」(文藝春秋)
第2位 米澤穂信「満願」 (新潮社)
第3位 連城三紀彦「小さな異邦人」 (文藝春秋)
麻耶雄嵩は、昨年(2014年版)も「貴族探偵対女探偵」(集英社)で第1位を獲得していますので、二連覇ですね。
この3作は、ハヤカワのベストとも、週刊文春のベストとも似通っていますね。
海外編は、
第1位 ヘレン・マクロイ「逃げる幻」
第2位 アントニイ・バークリー「服用禁止」
第3位 レオ・ブルース「ミンコット荘に死す」
毎年楽しみにしている装幀大賞は、
柳広司「ナイト&シャドウ」
でした。
この「2015本格ミステリベスト10」は投票者のコメントをじっくり読むのが楽しみです。
ベスト選出で今年残すは、「このミステリーがすごい! 2015年版」ですね。10日発売らしい。
週刊文春2014ミステリーベスト10 [その他]
週刊文春2014ミステリーベスト10 が掲載された12月11号が発売されています。
この号、「原色美男図鑑」と銘打って、斎藤工のヌードが掲載されている、というのが話題のようですが、そちらは特段注目しているわけではないので...でも、Tシャツ&黒ブリーフで三輪車というのには笑わせてもらいましたが。
さて、日本編ベストスリーは、
第1位 米澤穂信「満願」 (新潮社)
第2位 下村敦史「闇に香る嘘」(講談社)
第3位 麻耶雄嵩「さよなら神様」 (文藝春秋)
週刊文春は伝統的に乱歩賞が強いので、今年の受賞作「闇に香る嘘」が2位に入り込んでいますね。
ちなみに、ミステリマガジン2015年1月号の2014年ミステリ・ベスト・ランキングで3位だった連城三紀彦の「小さな異邦人」(文藝春秋)は第4位になっています。
海外編ベストスリーは順に、
第1位 ピエール・ルメートル「その女アレックス」 (文春文庫)
第2位ケイト・モートン「秘密」 (上) (下)(東京創元社)
第3位「ゴーストマン 時限紙幣」 (文藝春秋)
こちらはミステリマガジン2015年1月号の2014年ミステリ・ベスト・ランキングとまったく同じです。
この3作がぶっちぎりだったのか、なかなか興味深いですね。
本格ミステリベスト10と、このミスも楽しみです。
ミステリマガジン 2015年 01月号 [その他]
このミステリマガジン2015年1月号の特集は、ミステリが読みたい!。
2014年ミステリ・ベスト・ランキングが発表されています。
海外編ベストスリーは順に、
第1位 ピエール・ルメートル「その女アレックス」 (文春文庫)
第2位ケイト・モートン「秘密」 (上) (下)(東京創元社)
第3位「ゴーストマン 時限紙幣」 (文藝春秋)
2位、3位の作品は文庫化を待つとして、1位の「その女アレックス」 は買いに行かなければ。
日本編ベストスリーは、
第1位 米澤穂信「満願」 (新潮社)
第2位 麻耶雄嵩「さよなら神様」 (文藝春秋)
第3位 連城三紀彦「小さな異邦人」 (文藝春秋)
6作中4作が文藝春秋。
文藝春秋の当たり年だったのでしょうか?
このあとも、このミステリーがすごい! や 本格ミステリベスト10、週刊文春のベスト10などなど各種ベスト10が続いて発表されます。楽しみですね。
この「ミステリーマガジン」、2015年から隔月刊となるそうです。
早川書房の「SFマガジン」と「悲劇喜劇」の、同様に隔月刊となるらしいです。
「ミステリマガジン」は1月24日に3月号が出て、以降奇数月の25日に刊行するとのこと。
売れないんでしょうねぇ。