SSブログ

春を待つハンナ [海外の作家 ま行]


三毛猫ウィンキー&ジェーン〈2〉春を待つハンナ (ヴィレッジブックス)

三毛猫ウィンキー&ジェーン〈2〉春を待つハンナ (ヴィレッジブックス)

  • 作者: エヴァン マーシャル
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2005/01
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
前回、愛猫ウィンキーとあざやかに事件を解決し、一躍“ノース・ジャージーのミス・マープル”として有名になった著作権エージェントのジェーン。でも依然として事務所の経営は火の車で頭を抱えていたところ、超人気歌手ゴッデスの代理人をやらないかという耳よりな話が持ちこまれた。いそいそとゴッデスとの初対面に臨んだ場で、なんと仲立ちしてくれた編集者が無惨な姿で発見される。何日か前に開いたひとり息子ニックの誕生日パーティーでは首吊り死体を発見してしまうし、どうしてジェーンの行く先々に死体が? 今度もウィンキーの手を借りて、みごと事件解決となるのか? 好評シリーズ第二弾。

エヴァン・マーシャルのコージー・ミステリーシリーズの第2作で、「迷子のマーリーン―三毛猫ウィンキー&ジェーン〈1〉」 (ヴィレッジブックス) に続くものです。このあと、「すったもんだのステファニー―三毛猫ウィンキー&ジェーン〈3〉」 (ヴィレッジブックス) が訳されていますが、こちらは品切れ(絶版?)で、手に入りません。増刷(復刊?)してくれないものでしょうか。
この作品の最大の特徴は、猫がラストで大活躍するところだと思います。前作「迷子のマーリーン」 では正直さほどの活躍でもなく、「三毛猫ウィンキー&ジェーン」というシリーズの名前の付け方は若干誇張気味だなと思ったのですが、この作品くらいの位置づけならば、ふさわしいと思いました。途中で、ウィンキーの様子がおかしい、というエピソードが出てくるのですが、ちゃんとラストにつながる伏線(?)ともいえるものでした。ウィンキーがんばる、というところ。
シングル・マザーで、子供を抱えていて、仕事があって、周りには支えてくれる暖かい環境・地域社会があって、というコージーらしい枠組みですが、このシリーズは主人公の職業が著作権エージェントということで、かなり派手な要素を自然と入れられるようになっています。アメリカの出版業界の舞台裏を少しのぞける気分が楽しめます。
前作でも思いましたが、作者は登場人物に対してかなり意地悪な解決を用意していまして、これがコージーの色合いを損ねていない点がすばらしいと思っています。ミステリとしてはちょっと最後が急すぎると思いますが、猫を利用して犯人を追い詰めるくだりはとても愉快でした。
コージー・ミステリ好き、猫好きなかたには、よい作品ではなかろうかと。
「すったもんだのステファニー」 が読みたい!

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0