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ゴールデン・パラシュート [海外の作家 は行]


ゴールデン・パラシュート (講談社文庫)

ゴールデン・パラシュート (講談社文庫)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/02/15
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
コネティカット州ののどかな村で、ごみ拾いのピートが惨殺された。彼の意外な正体が発覚し、謎はさらに深まる。恋人の女性警官デズとともに、映画評論家ミッチが真相解明に乗り出した。そして、ミッチの手元には、少女売春をリアルに描いた小説が持ち込まれ……。MWA賞作家による人気シリーズ第5弾。


読了本落穂ひろいです。
手元の記録では、2017年6月に読んでいます。
デイヴィッド・ハンドラーのバーガー&ミトリー シリーズ第5弾。「ゴールデン・パラシュート」 (講談社文庫)

「ブルー・ブラッド」 (講談社文庫)
「芸術家の奇館」 (講談社文庫)
「シルバー・スター」 (講談社文庫)
「ダーク・サンライズ」 (講談社文庫)
と翻訳されてきたシリーズですが、この「ゴールデン・パラシュート」のあとは翻訳が途絶えています。
そして現在前作入手不可能な状況。
コネチカット州ドーセットを舞台にしたこんなに楽しいシリーズなのに、同じハンドラーのホーギー・シリーズとともに復刊してほしいですし、続刊の翻訳を熱望します。

地元で有名な不良兄弟が出所してくる、というタイミングで、名士中の名士であるプーチー・ヴィッカーズが保有する五六型のメルセデス・ガルウィングが盗まれた事件と、ドーセットのくず拾いのピートが森の中で殺害された事件が発生。続いてまたも死体が発見される。
盗難事件と二つの死体。関連は?
そして、ミッチのもとに持ち込まれた、まるで実話であるかのような体裁でつづられたスキャンダラスな暴露小説の原稿。

ハンドラーの小説のおもしろさは事件そのものというよりは、その見せ方、語り方にあるので、ロミオとジュリエットばりに対抗心を燃やす旧家の確執を背景にした事件そのものは平凡なものでも十分で、この「ゴールデン・パラシュート」でも奇を衒ったようなことは盛り込まれていませんが、特徴ある人間関係の中に動機をさりげなく溶け込ませているのがミステリとしてはポイントかと思います。

事件解決後、ミッチとデズの関係が一段と進展したところで、非常に不穏な終わり方をするので続きがとても気になっています。
なのに、続刊が翻訳されていない!
最後にもう一度書いておきます。
ホーギー・シリーズとともに復刊してほしいですし、続刊の翻訳を熱望します。


原題:The Sweet Golden Parachute
作者:David Handler
刊行:2006年
翻訳:北沢あかね



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