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幸せの萌黄色フラッグ [日本の作家 あ行]

幸せの萌黄色フラッグ ホペイロ坂上の事件簿 J2篇
井上尚登
創元推理文庫

幸せの萌黄色フラッグ (ホペイロ坂上の事件簿 J2篇) (創元推理文庫)

幸せの萌黄色フラッグ (ホペイロ坂上の事件簿 J2篇) (創元推理文庫)

  • 作者: 井上 尚登
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2010/08/21
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
J2に昇格して三年目、今年こそはJ1へと意気込んでみたものの、ビッグカイト相模原は現在リーグ最下位。チームの若きエース元気くんは、絶不調で今季はいまだノーゴール。とある女性を気にしてるらしいが、まさか道ならぬ恋に悩んでる!? プロサッカークラブのホペイロ(用具係)を務める坂上栄作のドタバタを、愛嬌たっぷりに描いた、ほのぼの連作ミステリ、第二シーズン開幕。

「ホペイロの憂鬱 JFL篇」 (創元推理文庫)に続く、ホペイロ坂上シリーズ第2作。
サッカーチームを舞台にした、日常の謎もの。
ではありますが、うーん、謎がいかにも小さい。ミステリとしてはぎりぎりかなぁ、と思います。そして、用意されている真相も、自然な内容ではありますが、その分、見当がつきやすい。
一応、ホペイロの坂上くんが探偵役なんでしょうが、特に推理らしい推理もしていませんし、探偵役らしい探偵役が見当たりません。そういう意味ではミステリとして新しいかも。謎を解く、というよりは、謎が勝手に解ける、みたいなイメージですから。
サッカーチームを取り巻く状況に疎いので、どの程度現実が反映されているのかはわかりませんが、オーナーの方針でチームが揺れ動くところとか、すんなりと頭にはいってきますし、前作のJFL時代から、J1を目指すJ2時代の本作まで、坂上くんのまわりの人物もほぼ固定化されていて、アットホームな雰囲気でチームが少しずつ成長していくところとか、興味深く読みました。
新キャラの女性社長もいい感じです。
ミステリとしては弱いですが、この作品はこれでよいのでは、と思います。J1篇まで、期待してます。
ところで、名物サポーターの旗振り君の「ビッグカイト、気持ちぃ~~、気持ちぃ~~」という声援(?)、どういうメロディというか節回しなんでしょうか? 妙に気になってます。


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