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眺めのいいヘマ [海外の作家 ジル・チャーチル]


眺めのいいヘマ (創元推理文庫)

眺めのいいヘマ (創元推理文庫)

  • 作者: ジル・チャーチル
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2011/03/11
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
クリスマスに催したクッキー交換パーティに感心したという新婦の願いで、結婚式のプランニングをすることになったジェーン。親友のシェリイも引きずり込んで、会場の狩猟小屋に行くと、そこには動的・人的トラブルが山盛りで待ち構えていた。そしてついには、準備に集まった関係者から死人が出てしまう! 主婦探偵が結婚式の裏方と同時進行で事件を調査する、シリーズ第11弾。

主婦探偵ジェーン・シリーズの第11弾です。
「ゴミと罰」 (創元推理文庫)
「毛糸よさらば」 (創元推理文庫)
「死の拙文」 (創元推理文庫)
「クラスの動物園」 (創元推理文庫)
「忘れじの包丁」 (創元推理文庫)
「地上(ここ)より賭場に」 (創元推理文庫)
「豚たちの沈黙」 (創元推理文庫)
「エンドウと平和」 (創元推理文庫)
「飛ぶのがフライ」 (創元推理文庫)
「カオスの商人」 (創元推理文庫)
とシリーズは続いてきました。タイトルはいずれもダジャレというかもじりになっています。巻末の著作リストによると本国では第16作まで出ているようです。早く訳してくださいね。
コージー・ミステリを読むようになったのはこのシリーズがきっかけです。コージー・ミステリは謎の部分=ミステリの部分に手を抜いたもの、という勝手なイメージを当時持っていたのですが、「ゴミと罰」 はそのイメージを一掃してくれました。主婦探偵ならではの手がかりなどミステリ部分でも満足させてくれました。その後の作品でもミステリの要素がきちんと押さえられていて、安定したシリーズだと思います。今でもコージー・ミステリのなかで最高のシリーズだと考えています。
個人的には、意外な動機、に強いシリーズだと思っています。主婦が探偵をつとめるようなシチュエーションを考えてみると、誰が殺したのか?、ということはすなわち、なぜ殺したのか? を問うことにつながるケースが多いのではないかと思われ、その点でも手堅いシリーズです。
第11作目となるこの作品でも、動機探しが、重要なテーマとなります。
ミステリ以外の部分では、アメリカの田舎の結婚式事情がわかるのも楽しめます。結婚式そのものだけではなく、その前後の親戚や友人のパーティなど、知らないことが数々ありました。バチェラー・パーティは知っていましたが、前日の通しのリハーサルとか、そのあとのディナーとかは知りませんでした。興味深い。
レギュラー陣は、親友のシェリイと、ジェーンの恋人で刑事のメルだけなのがちょっとさびしかったので、次作ではいつもの面々の活躍が読めることを期待します。
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