LOOPER/ルーパー

＜ストーリー＞－－「シネマトゥデイ」HPから引用します。
未来からタイムマシンで送られてきた標的を消す、“ルーパー”と呼ばれる殺し屋のジョー（ジョセフ・ゴードン＝レヴィット）。ある日、ジョーのもとへ送られてきたのは、何と30年後の自分（ブルース・ウィリス）だった。ジョーは、未来の自分の殺害をためらい逃がしてしまうが、その後未来の自分から、やって来た理由を明かされ……。

ジャンル的にはSFでしょうか？
タイムマシンで過去に行って影響を与えると歴史が変わる、というのはよく聞く話ですが、この映画は逆に、未来からくる人を現在の時点で殺す、というもので、SFをよく知らないからこう思うだけかもしれませんが、新しい発想だな、と思いました。
未来からタイムマシンで送られてきた標的を消す殺し屋という設定なので、今の自分は、未来からやってきた自分を殺さなければならない。殺さないと、組織に消されてしまう。
この映画、要するところ、未来から来た自分と、今の自分の追っかけっこ、なわけですが、しかし、考えてみるとこの追っかけっこ、圧倒的に今の自分に有利ですよね。だって、未来の自分は、今の自分を殺すことはできませんから。未来の自分は、今の自分を殺してしまうと、一緒に消えてしまう。なので、そういう風な展開にしないところが、この映画のミソです。
「子供を守る」といういかにもハリウッドが好きな方向へ話が進むのですが、果たしてこの子供を守った方がいいのか、観ながら考え込んでしまいました。
ラストが想定の範囲内に陥ったのは残念といえば残念ですが、勢いよく楽しめたので、よかったと思います。
ただ、タイムマシンものにつきものの、タイムパラドックスは解決していないような...だからこそ「パラドックス」と呼ばれるのでしょうが、あんまり映画製作者は考えないで作ったのでしょうね。映画中にも、「タイムパラドックスの説明なんかしない」とかなんとかいうセリフ（うろ覚えですが）も出てきましたし。
あと、個人的には、さらにひとまわり大きな陰謀（？）が張り巡らされている方が好みですが、そうするとくどくなりすぎるかもしれず...

それにしても、ブルース・ウィルスって、いくつになるまでアクション映画を撮るんでしょうね！？