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プラスマイナスゼロ [日本の作家 若竹七海]


プラスマイナスゼロ (ポプラ文庫ピュアフル)

プラスマイナスゼロ (ポプラ文庫ピュアフル)

  • 作者: 若竹七海
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2010/11/05
  • メディア: 文庫



<裏表紙あらすじ>
ある時、センコーがアタシらを見てこう言った――「プラスとマイナスとゼロが歩いてら」。
不運に愛される美しいお嬢様・テンコ、義理人情に厚い不良娘のユーリ、 “歩く全国平均値” の異名をもつミサキの、超凸凹女子高生トリオが、毎度厄介な事件に巻き込まれ、海辺にある おだやかな町・葉崎をかき乱す!
学園内外で起こる物騒な事件と、三人娘の奇妙な友情をユーモアたっぷりに描いた、学園青春ミステリ。

久しぶりに本の感想に戻ります!

若竹七海の「プラスマイナスゼロ」 (ポプラ文庫ピュアフル)
出版されたレーベルからしても YA (ヤングアダルト向け) になるのですが、作者が続けている葉崎シリーズの1冊のようです。解説によると第5弾。順に、
「ヴィラ・マグノリアの殺人」 (光文社文庫)
「古書店アゼリアの死体」 (光文社文庫)
「クール・キャンデー」 (祥伝社文庫)
「猫島ハウスの騒動」 (光文社文庫)
と来て、この
「プラスマイナスゼロ」 (ポプラ文庫ピュアフル)
になります。
「クール・キャンデー」 もそうだったんだ。なんとなく、カッパノベルスから出たものがこのシリーズだと勝手に認識していたので、気づいていませんでした。
さて、この「プラスマイナスゼロ」 とてもいい!! 若竹七海でいちばん好きかもしれません。
日本のコージー・ミステリを目指している、とかいっても、意地悪というかシビアな目線を特徴とする若竹七海の長所は、この作品でも出ています。
それでいて、いつものように後味が悪い、ということもない。シニカルに、意地悪に構えても、後味が悪くならないって、とっても難しいことだと思うのですが、さわやかな印象をもたらしてくれます(というのはさすがに言い過ぎか。ちゃんと悪意はありますので...)。
女子高生が主人公なんですが、シビアな見方がとても、とても似合っています。
語り口は軽やかだし、テンポよく会話が進んでいくし、YAらしく読みやすく親しみやすいのですが、そんななかでもきちんと若竹テイストは健在。ミステリらしい仕掛けも十分。ああ、もっと早く読めばよかった。こんなに楽しいのなら。
このあと、葉崎シリーズとしては、
「ポリス猫DCの事件簿」 (光文社)
「みんなのふこう〜葉崎は今夜も眠れない」 (ポプラ文庫ピュアフル)
が出ているのですが、この調子だと「みんなのふこう〜葉崎は今夜も眠れない」 に大きな大きな期待を寄せます!!

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