101号室の女 [日本の作家 あ行]
<裏表紙あらすじ>
サスペンス映画の傑作『サイコ』を見事に彷彿させる表題作「101号室の女」、夕暮れの公園で空のベビーカーを押す男の謎に迫る「眠れ、わが子よ」、凶暴な脱獄囚が別れた女に刻々と近づく恐怖を描く「網走まで」等、全九編を収録。巧妙な伏線とラストのどんでん返しで読者を欺く、折原マジックの集大成!
折原一初のノンシリーズ短編集、とのことです。
どの作品にも、なんとかして読者を騙してやろうという意気込みが感じられます。
非常にバリエーションに富んだバラエティ豊かな作品集なのですが、途中からなぜか印象が似通ってきてしまっているのは、やはり、この騙しに賭けた熱情が溢れてきているからでしょうか。
ミステリを読みつけない人は、子供騙しとか、小手先とか批判されるのでしょうね。そこがファンとしては嬉しかったりするんですが。
ミステリにおける、稚気というものを体験していただくには、うってつけの短編集だと思いました。
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