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秘密 トップ・シークレット (5) [コミック 清水玲子]


秘密―トップ・シークレット (5) (JETS COMICS (4535))

秘密―トップ・シークレット (5) (JETS COMICS (4535))

  • 作者: 清水 玲子
  • 出版社/メーカー: 白泉社
  • 発売日: 2008/07/29
  • メディア: コミック




2008年8月に出たコミックです。
死者の脳を分析して、死者が生前に見ていたものをMRIスキャナーで再生できるようになっている、という物語の前提がSF的な設定のシリーズです。
第5巻には「秘密 トップ・シークレット 2008 」と「秘密 トップ・シークレット 特別編」を収録。

ガンセンターで闘病治療中の末期ガン患者が告白した60年前の殺人。
死体を埋めたという場所から見つかったのは、それとは別の死体...
この死体をめぐる事件の真相はミステリではきわめてありふれた着地を見せますが、それよりもやはり、前作「秘密 4 トップ・シークレット」 (ジェッツコミックス)に続き登場する監察医の三好雪子をめぐって展開されるところがミソですね。
雪子と薪の対決シーンが何度も用意されていまして、結構しびれます。
167ページ以降の分なんて、雪子さん、そんなこと薪に指摘しちゃっていいの? みたいな。

後に、告白した通りの死体も発見されます。こちらは被害者は子供...
遺された95歳になる母親のコメントが厳しく迫ってきます。
子どもの脳を第九で調べ、死ぬ前に何を見たか、誰にどんな風に殺されて亡くなったのか、一人残された母親がきちんと知ることができるように、そしていつか冥土ですでに亡くなっている夫に報告できるようにしてほしい、と。それが60年前 犯人をみすみす取り逃がし、子供を死なせた警察の方々のせめてもの誠意ではないかと。
第九の捜査は確かにこういう側面もありうるんですね。
そこで見せられる子供の脳の映像は、かなり衝撃的です。
まったく予想もしていませんでした。でも、決して不快な映像ではありませんので、ご安心(?) ください。
そして、その後さらに母親によって明かされる(?) 衝撃。こちらは哀切です。

特別編の方は、第九のメンバー、岡部に焦点があたっています。
超こわもてですが、36歳なんですねぇ、まだ... ちっともそうは見えませんよ。
そんな岡部が偶然出会った子供の話となります。
わりとありふれた内容なのに、第九という要素を抛り込んだことで違った角度となります。
そして「秘密―トップ・シークレット (2)」 のエピソードが触れられて、岡部って顔に似合わず(失礼)、いい奴じゃんと思えます。
こうやっていろんなメンバーに触れられるのもいいですね。


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