八方破れの家 [海外の作家 ジル・チャーチル]
<裏表紙あらすじ>
顔見知りの女性ビッツィから、古いお屋敷を企業向けの宿泊施設に改装するので、内装を担当してほしいと頼まれたジェーンとシェリイ。工事関係者はほぼ女性のみという異色ぶりに加え、契約書も設計図もいいかげんなことに、二人は不安を覚える。そのうえ当の屋敷に嫌がらせをされ、止めにある夜、関係者の死体が転がる事態に…主婦探偵がリフォームに手を貸す、シリーズ第13弾。
シリーズ第13弾の本書で、ジェーンとシェリイは、改装する建物の内装を担当します。
うーん、どうなんだろう?
シェリイの家がとても素敵だったし、そのお隣さんのジェーンも仲良しなんだからすてきなんだろう、ってことで、素人2人に装飾を頼んだりしますか? もっともそうでもしないと、物語が始まらないわけですが...
施主がフェミニストだから、修理する職人もほとんど女性、という設定(?)が付け加わっているのは、作者自身ちょっと無理があるなぁ、と思っていて、それを少しでも和らげるためなんじゃなかろうか、と邪推したりしました。
今回のタイトルは、解説で説明されていますが、ナサニエル・ホーソーン「七破風の家」(The House of Seven Gables) のもじりだそうです。
ははは、全く知りません。
ホーソーンは、「緋文字」 (光文社古典新訳文庫)しか知りません。
それも、エラリー・クイーンに「緋文字」 (ハヤカワ・ミステリ文庫)という作品があって、それがホーソーンの「緋文字」 を下敷きにしているから知っているだけであって、読んだことはありません....
原典(?) を知らないからけなすわけではありませんが、今回の「八方破れの家」 、動機にいつもの切れ味が感じられませんでした。
動機が弱いので、事件そのものも弱くなってしまったようです。
ミステリ的にはちょっと残念でしたが、このシリーズは引き続き読んでいこうと思っています。
原題:The House of Seven Mabels
作者:Jill Churchill
刊行:2002年
2015-02-25 23:04
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