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映画:クーリエ 最高機密の運び屋 [映画]

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映画「クーリエ 最高機密の運び屋」の感想です。
シネマトゥデイから引用します。

---- 見どころ ----
『エジソンズ・ゲーム』などのベネディクト・カンバーバッチ主演によるサスペンス。セールスマンだった男が諜報(ちょうほう)活動に携わることになり、アメリカとソ連が全面衝突寸前に陥った「キューバ危機」を回避しようとする。メガホンを取るのは『追想』などのドミニク・クック。『ジュピターズ・ムーン』などのメラーブ・ニニッゼ、『アイム・ユア・ウーマン』などのレイチェル・ブロズナハン、『もう終わりにしよう。』などのジェシー・バックリーらが出演する。


映画のHPからあらすじを引用します。
表向きは平凡なセールスマン
その裏の顔は、密命を帯びた【スパイ】――

東西冷戦下、米ソ間の核武装競争が激化。世界中の人々は核戦争の脅威におびえていた。そんな時、CIAとMI6のエージェントが一人の英国人に目を付けた。その男、グレヴィル・ウィンは東欧諸国に工業製品を卸すセールスマンだったが、彼が依頼された任務とは、販路拡大と称してモスクワに趣、GRUのペンコフスキー大佐から受け取ったソ連の機密情報を西側に持ち帰ることだった。あまりに危険なミッションに恐れをなし、ウィンは協力を拒否するが、世界平和のために祖国を裏切ったペンコフスキーに説得され、やむなくモスクワ往復を引き受ける。だが、政治体制を超えた友情tと信頼で結ばれた男たちは、非情な国家の論理に引き裂かれ、過酷な運命をたどることに――

またもや(!)と個人的に思ってしまいますが、実話ベースの物語です。
観終わってからしばらく経ちますね。
2021年10月に観たのですが、結構忘れてきています。
それでも主人公を襲う緊迫感は印象に残っています。

核戦争の危機だ、と騒がれたキューバ危機をめぐっていつの間にか重要なポジションに座らされてしまった一民間人、というのが見応えの源泉のように思います。
「非情な国家の論理」と引用したあらすじにありますが、ソ連が非情なだけではなく、CIAとMI6も組織としてはあっさりと非情な決断を下すところが妙にリアルに感じられます。
国家の、あるいは世界の一大事の前に、個人の存在など薄いということですね。

一方で、エージェント個人はその立場を離れて、というのがなかなか映画的というか、物語として訴えてくるものがあり、これが実話というのが胸に迫ってきます。
このあたり、もっと掘り下げて描いて欲しかった気がするのですが、これは素人考えというもので、そこに焦点を当ててばかりいると物語の輪郭がぼやけてしまったのかもしれません。

クーリエ(運び屋)役であるセールスマンと、ソ連側の情報提供者である大佐それぞれの家庭や、個人としての二人の交流が、終盤の過酷さを一層際立たせます。
前半、割合おっとりと進む物語が、世界情勢につれて緊迫し、物語後半の圧力、サスペンスが強烈です。

しかし、あのキューバ危機の裏でこのような一般人の犠牲が強いられていたとは、すごいな。
とても面白い映画でした。


製作年:2021年
製作国:イギリス/アメリカ
原題:THE COURIER
監督:ドミニク・クック
時間:112分




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