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地球人のお荷物 [海外の作家 あ行]


地球人のお荷物 (ハヤカワ文庫 SF 68 ホーカ・シリーズ)

地球人のお荷物 (ハヤカワ文庫 SF 68 ホーカ・シリーズ)

  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2022/09/05
  • メディア: 文庫



2022年1月に読んだ2冊目の本です。
前回の「箱根地獄谷殺人」に続き、実家で読んだ大昔の積読本ですが、今回はSF。
ハヤカワ文庫SFで、カバー裏のところにはバーコードもなければ、あらすじもありません。

「ガルチ渓谷の対決」
「ドン・ジョーンズ」
「進め、宇宙パトロール!」
「バスカヴィル家の宇宙犬」
「ヨー・ホー・ホーカ!」
「諸君、突撃だ!」
の6編収録の連作短編集です。

あらすじがなかったので、解説から伊藤典夫さんの紹介文を引用します。

 星間調査部隊の一員だった地球青年アレグザンダー・ジョーンズは、宇宙船の故障によって、太陽系から五百光年はなれた未開の惑星に不時着した。惑星の名はトーカ、住民の名はホーカ。
 このホーカ人種は、玩具の熊(テディ・ベア)をそのまま大きくしたような格好で、身長は一メートルそこそこ、ずんぐりむっくりした全身は黄金の柔毛でおおわれ、鼻はちんまりと丸く、眼は小さく黒く、しかもお互いが区別のつかぬほどそっくり似ている。性質は従順、子供の無垢な想像力と、成人の体力をかねそなえている――といえば聞こえはいいが、物事にむやみと熱しやすく、事実と虚構を区別する能力にとぼしく、そんなところへ地球の文化がどっとはいりこんだものだから、さて、どういうことになったかというと……

ミステリファンとしての注目はやはり「バスカヴィル家の宇宙犬」でしょうけれども、「バスカヴィル家の宇宙犬」だけでなく、全編これドタバタ。
このドタバタぶりを楽しむ作品ですね。
とても楽しく読みました。

続編もあるようですが、絶版みたいですね。
この「地球人のお荷物」 (ハヤカワ文庫 SF 68)と合わせて復刊してほしいです。



<蛇足1>
「このつぎ小生の駐箚地を訪れる視察官に」(199ページ)
”箚”の字、この全体に竹冠がついていますが、文庫本では偏の部分が答になっていて、竹の位置が違いますが、同じ字でしょうね。
「駐箚」という語は知りませんでしたが、意味は推察できますね。「ちゅうさつ」と読むようです。覚えておこう。


<蛇足2>
「官僚事務の繁文縟礼にあったというべきだろうか。」(271ページ)
「繁文縟礼」という四字熟語も知りませんでした。これまた覚えておこう。


原題:Earthman's Burden
作者:Poul Anderson / GOrdon R. Dickson
刊行:1957年
翻訳:稲葉明雄・伊藤典夫




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