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映画:LAMB/ラム [映画]

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映画「LAMB/ラム」の感想です。

感想を一言でいうと、変な映画を観たなぁ、というものです。

いつものようにシネマ・トゥデイから引用してみます。

見どころ:アイスランドの人里離れた場所に住む羊飼いの夫婦をめぐるスリラー。羊から生まれた謎の存在を育てる二人の姿を描き、第74回カンヌ国際映画祭のある視点部門「Prize of Originality」を受賞した。監督・脚本は『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などに携わってきたヴァルディマル・ヨハンソン。『ミレニアム』シリーズなどのノオミ・ラパスが主演と製作を務めるほか、ヒルミル・スナイル・グドゥナソン、ビョルン・フリーヌル・ハラルドソンらが出演する。

あらすじ:アイスランドの山間で羊飼いをしている夫婦・イングヴァルとマリア(ノオミ・ラパス)。ある日、出産した羊から羊ではない何かが生まれ、二人はその存在を“アダ”と名付けて育てることにする。子供を亡くしていた二人にとって、アダとの生活はこの上ない幸せに満ちていたが、やがて夫婦は破滅への道をたどることになる。

上の見どころでは、「スリラー」と書かれています。「ホラー」という評も見かけます。
観た印象はどちらでもありません。神話ではないですね、寓話?でしょうか。

荒涼としたアイスランドの田舎の風景。人里離れた山間で羊飼いを営む夫婦。
美しいけれど、厳しそうな自然の中で、淡々と日々を送る夫婦。
ある日生まれた特別な羊を夫婦は「アダ」と名付けてまるで人間の子供であるかのように育て始める。
この「アダ」ですが、上で引用したシネマ・トゥデイの記事では「羊から生まれた謎の存在」「羊ではない何か」と書かれていて、映画のHPでも「羊ではない何か」となっています。
実際映画で見てみると、羊に見える。
カメラも演出も頭部以外を映さないようにしていてわかりにくい。
でもちらりと、羊の手足(蹄)ではなく、まるで人間のような手をしていることが見えてきます。
このあたりで、まさか夫が......なんてきわめて下劣なことをちらっと考えてしまいましたが、この夫婦仲睦まじいんですよね。反省。

「アダ」を自分たちの住まうエリアに連れて来て一緒に住む。ベビーベッドに入れ、夫婦の寝室で寝起きする。
一方「アダ」の居場所に気づき、周りまでやってくる母羊。
この母羊に対して、妻が爆発してしまうのが一つのピークですね。

その後すぐにこの夫婦の日常に、夫の弟がやってきて、さらに不穏な空気に。
アダのいる暮らしを見て「これはなんだ」という弟に対する兄の答えが「幸せだ」。
夫婦には「アダ」と名づけられた子供がいたようですが、亡くしてしまったらしい。

「アダ」は言葉は話さないものの、人間が話しかけることは理解しているようです。
また二本足歩行もします。
夫婦と手を繋いで歩いているさまは、本当に子どものよう。頭は羊なんですけどね。

で、なんとか弟を追い出して、二人と「アダ」の穏やかな生活が戻ったと思ったら訪れる衝撃のラスト。
いや、正直、一瞬何が起こったかわかりませんでした。想像の遥か斜め上をいく衝撃です。
このシーンを見て怒り出す人、あるいは笑い出す人がいてもおかしくないな、と思います。
映画を通して背景となる音楽や効果音などが、重々しく、陰というトーンで貫かれているので、余計にそう思ってしまう。
伏線、張ってありましたっけ?

観る人の想像に委ねるというのか、劇中でいろいろと明確にしてくれるわけではないので、非常に居心地が悪い、収まりの悪いエンディングに愕然とします。

ほんと、変な映画を観たなぁ。



製作年:2021年
原 題:LAMB
製作国:アイスランド/スウェーデン/ポーランド
監 督:ヴァルディマル・ヨハンソン
時 間:106分



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