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ウェディングケーキは待っている [海外の作家 ジョアン・フルーク]


ウェディングケーキは待っている (ヴィレッジブックス)

ウェディングケーキは待っている (ヴィレッジブックス)

  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2018/11/30
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
ニューヨークで開催されるデザートシェフ・コンテストに出場することになったハンナ。ロスとの結婚式をレイク・エデンでささやかに挙げ、ハネムーンをかねてニューヨークに向かう予定だったが、急遽コンテストの日程が早まり、式は後回しになってしまう。あわただしいままコンテストが始まり、実力派揃いのなか好調な滑り出しを見せていたハンナだったが、またまた彼女の死体レーダーが発動して……。


2022年12月に読んだ4冊目の本です。
ジョアン・フルークのお菓子探偵ハンナシリーズ第19弾。
いよいよハンナも結婚するんですねぇ......
結婚相手が、マイクでもノーマンでもないというのが、なかなか。
二人にどう告げるべきかというのが通常ですと難問で、ハンナも悩んだりするのですが、このシリーズのこと、あっさり。

デザートシェフ・コンテストというのももう一つのトピックスですが、これがまた素晴らしくご都合主義な展開で笑ってしまいました。
ネタバレだろうと気にしませんよ~。ハンナが優勝しますよ~(笑)。

ミステリ的な出来映えは、まったくよくないですね(笑)。
今回はなかなか犯人の見当がつけづらいな、と思っていたら、最後になって隠されていた事実を明かすという次第でした。

まあ、結婚式のぎりぎりまでドタバタする、ということで楽しめましたし、ハンナが幸せならそれでよし、ということにしましょう。
しかし、なんか不穏な感じがするんですよね、ロス。


<蛇足1>
「放送していたのはハンナが見たことのないシェフの番組で、彼はエビの炒め物(シュリンプ・スキャンピ)を作っていた。」(107ページ)
シュリンプもスキャンピもエビです。
シュリンプ・スキャンピは、数種類のエビを使った料理ですね、きっと。「エビの炒め物」とするしかなかったのでしょうね。訳者の苦労がしのばれます。

<蛇足2>
「ハンナは胃のなかで蝶が飛び立つのを感じた。」(143ページ)
「胃のなかで蝶が暴れまわり、末端神経はそのあおりをくらって、ハンナは険しい峡谷の淵を歩きながら、今にも谷底に落ちてしまいそうな気分だった。」(179ページ)
コンテストで緊張してナーバスになっている様子です。
胃のなかに蝶がいるという表現がおもしろいです。

<蛇足3>
「やるって何を?」ミシェルがサリーにきいた。
「調査よ」ハンナが妹に答えた。「身内が巻きこまれたらわたしが手を出さずにいられないのを、サリーは知ってるの。」
「身内がっていうのは余計でしょ」サリーはハンナに言った。「手を出さずにはいられないってだけで充分よ。」(262ページ)
サリー、さすがです。よくご存知で(笑)。

<蛇足4>
「うちの給仕助手(バスボーイ)全員が冷蔵にはいるのを嫌がってるの。」(262ページ)
バスボーイ、知りませんでした。レストランだとウェイターの格下の役どころということですね。

<蛇足5>
「ちょっと待って。どうしてそんなにすぐに気が変わったの? 一、二秒まえは関節痛のカタツムリ並みのスピードでクレアの店に向かってたのに、今は早くなかにはいりたくてしかたないみたい」(292ページ)
ミシェルがハンナにいうセリフですが、カタツムリに関節があったのか...(笑)




原題:Wedding Cake Murder
著者:Joanne Fluke
刊行:2016年
訳者:上條ひろみ





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