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C.M.B.森羅博物館の事件目録(39) [コミック 加藤元浩]


C.M.B.森羅博物館の事件目録(39) (講談社コミックス月刊マガジン)

C.M.B.森羅博物館の事件目録(39) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/10/17
  • メディア: コミック


<帯あらすじ>
「学校の勉強が必要な意味って…?」
高校生の隼人が持つ疑問に、大人は答えてくれない。そんな中、隼人は連休の間だけ山奥に住む叔父の家に預けられることに。
ある日、怪しげな行動をとる叔父を追うと、発掘作業をしているのを見つける。それは何かの化石のようで…
《「パレオパラドキシア」他3編を収録》


この第39巻は、
「想像の殺人」
「パレオパラドキシア」
「ミグラスの冒険」
「空き地の幽霊」
の4話収録。

「想像の殺人」はミステリとしては平凡と言わざるを得ないと思いますが、会社員久保田の視点から語った物語が、別の視点(森羅たち)に切り替わり、すっとテーマが浮かび上がってくるところがいいなと思いました。
タイトルの「想像の殺人」の意味もなかなか気がきいています。

「パレオパラドキシア」は「大学まで行って勉強することに何の意味があるの?」という高校生隼人の問いを扱っています。
割と早い段階で、森羅が
「隼人君はみんないつも意味のある答えを出してくれないって言ったけど
 本当は答えより謎の方を知らないんじゃないの?」
と指摘していて、その森羅の意味を隼人が知るまでの物語。
ミステリとは言い難い物語になっていますが、森羅にふさわしいと思いました。

「ミグラスの冒険」はミウが登場。
殺人現場に残された「ミグラスの冒険」という本。異世界ファンタジー物として内容が紹介されますが、この内容がひどい(笑)。
とはいえ、これに現実の事件が重ね合わされていきます。
ひょっとして安易なファンタジー物に対する加藤元浩の批判が込められているのかもしれませんね。

「空き地の幽霊」は、元液晶パネルの工場があった空き地周りに出没する幽霊話。
他愛もない謎解きになっていますが、ある登場人物をめぐるエピソードのオチには爆笑してしまいました。


今回、いずれの作品もミステリとは違うところで勝負している印象がありました。


タグ:CMB 加藤元浩
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