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俺が俺に殺されて [日本の作家 蒼井上鷹]

俺が俺に殺されて
蒼井上鷹
祥伝社文庫



<裏表紙あらすじ>
俺は殺された。しかも世界一嫌いな男・別所に。だが、なぜか俺の魂はよりによって当の別所の体に飛び込んでしまった。俺は俺を殺した罪で捕まってしまうのか?しかし同じ頃、別の場所でも殺人が起こり、その容疑者も別所だった。俺殺しで捕まるか、それとも別の殺人で捕まるか。はたして俺は俺を救えるのか?ひどすぎる設定に七難八苦のイジワルミステリ開幕。

あらすじにもある通り、(作者の)「イジワル」全開で、主人公の俺はかなり悲惨な状況です。自分(の意識がのっている別所)が警察に捕まらないようにするために、自分の死体を隠さなきゃならないし、別の場所での殺人について、大嫌いな別所の無実を証明しなくてはならない、と。
でも、こういうSFというか、非現実的な設定が、解決そのものと密接に結びついているわけではありません。使われているトリックも単純で、かなりの読者が見当をつけてしまうのではないでしょうか?
ということを考え合わせると、やはり、無理や無駄があっても、あの有名なフランス作品の(テーマの)「変奏曲」を成立させるために頑張った作品ととらえるのが正しいのでしょう。そうであれば、多少の気になる点は目をつぶって、大きな拍手を送りたいと思います。
タグ:蒼井上鷹
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