百鬼夜行殺人事件 [日本の作家 赤川次郎]
<裏表紙あらすじ>
平穏な団地で会社員失踪事件が発生。男の妻には不貞の噂が囁かれていた……。捜査後、井上刑事と恋人の向井直子が事件の話をしていると、妻までも姿を消したとの報せが! 夕飯目当ての闖入者・大貫警部と共に現場へ向かうと、妻が夫殺しの疑いの目に耐えかね、飛び下り自殺をしようとしていた! 一刻を争う事態に、“怪物”大貫が彼女の説得にあたる!! 誰もが唖然とした、大貫の第一声は!? そして事件の真相は?
ちょっとこのあらすじ、"!"とか"?"とか多くないですか(笑)。
ミステリとしてとりたててどういう、というものではなく、大貫警部のキャラクターで読ませる作品です。実は、このシリーズ、あんまり好きじゃないんです--まあ、このキャラクターを好きという人はいないと思いますが...近くにいたら嫌でしょうねぇ。
警部になっても部下にたかってばかり、というのもなぁ。ミステリではよくある設定なんですけどね--コリン・デクスターのモース警部もルイス部長刑事にビールをたかっているのを思い出します。
しかし、実質大貫警部の食費も負担しているし、井上刑事(と向井直子)はよくお金が持ちますね。
ところでこの作品集では、その性格最悪のはずの大貫警部が、思いやりを見せる話があります。うーん、人がいい大貫警部って、怖い。絶対いつか反動が来るんじゃないかなぁ。次回作が恐ろしい....
<2015.3追記>
2014年8月に文庫化されていたので、書影をアップしておきます。
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