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非正規レジスタンス ― 池袋ウエストゲートパークVIII [日本の作家 石田衣良]


非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク〈8〉 (文春文庫)

非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク〈8〉 (文春文庫)

  • 作者: 石田 衣良
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/09/03
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
派遣会社からの日雇い仕事で食いつなぐフリーターのサトシ。悪徳人材派遣会社に立ち向かう決意をした彼らユニオンメンバーが次々襲撃される。「今のぼくの生活は、ぼくの責任」と言い切る彼をマコトもGボーイズも放っておけず、格差社会に巣食う悪と闘うことに。表題作他3編収録。大好評IWGPシリーズ第8弾!

石田衣良のデビュー作で、オール読物推理小説新人賞受賞作から始まる池袋ウエストゲートパーク・シリーズです。テレビドラマにもなりましたし、有名ですよね?
池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)
少年計数機 ― 池袋ウエストゲートパークII  (文春文庫)
骨音 ― 池袋ウエストゲートパークIII  (文春文庫)
電子の星 ― 池袋ウエストゲートパークIV  (文春文庫)
反自殺クラブ ― 池袋ウエストゲートパークV  (文春文庫)
灰色のピーターパン ― 池袋ウエストゲートパークVI  (文春文庫)
Gボーイズ冬戦争 ― 池袋ウエストゲートパークVII  (文春文庫)
と読み進んできまして、この「非正規レジスタンス ― 池袋ウエストゲートパーク〈8〉」のあとも
ドラゴン・ティアーズ 龍涙 ― 池袋ウエストゲートパークIX (文春文庫)
PRIDE(プライド) ― 池袋ウエストゲートパーク X (文藝春秋)
と巻を重ねています。
あと
赤(ルージュ)・黒(ノワール) ― 池袋ウエストゲートパーク外伝  (文春文庫)
というのもありますね。

このシリーズの特徴は、美しいワンパターンです。
池袋を支配するGボーイズやヤクザなどの裏勢力(?)も、警察もみーんな味方につけているマコトは、池袋では怖いものなし、です。安心して事件解決にあたれます。
そしてもう一つの特徴は、時事ネタを盛り込んでいること。この巻では、シングルマザーと児童虐待、格差社会、個人情報流出、そして非正規雇用と、世間をにぎわすキャッチーな話題を次々にテーマに据えています。
作品ごとに目先は変えていても、堂々のワンパターン。
お年寄りが「水戸黄門」をありがたがるように読者はこういうのをありがたがるんだ、と作者は考えているのでしょう。
繰り返し、繰り返し、安易と言えば安易なつくりですが、そのおかげで抜群の安定感です。

重いテーマであっても、どこか軽やかに語られる心地よさに浸っていたくなるシリーズです。



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