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台風の目の少女たち [日本の作家 赤川次郎]


台風の目の少女たち (角川春樹事務所(ハルキ文庫))

台風の目の少女たち (角川春樹事務所(ハルキ文庫))

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
  • 発売日: 2012/03/15
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
須川安奈は山間の高校に通う十七歳。東京の大学へ進学した章とは遠距離恋愛中。ある日大型台風の接近で休校となり、近くの体育館に母の弥生と避難してから、大きく運命の歯車が狂い始める。母は誰かと駆け落ちを計画しており、章は都会風の美女・雅美と帰郷して来ることに……。そして避難先の体育館では殺人事件まで起こってしまう! 迫り来る嵐の中、安奈たちの未来はどうなるのか? 少女たちの一夜を描く、傑作長篇サスペンスミステリー。

文庫オリジナル、です。
大型台風に襲われた一夜の出来事を描いた作品で、舞台もほぼ避難先の中学校に限定されています。
こういう風にいろいろな人を緊密に絡み合わせるのは、赤川次郎の得意技なので楽しめましたが、なんだろう、どこかしらいつもより物足りない感じがしました。
時と場所を限定していることが災いしたわけではないと思います。こちらも、赤川次郎は得意のはず。
それぞれの人物が抱える問題や葛藤が、少しずつ無理っぽいのが原因かもしれません。少しずつのずれが組み合わさって軋みをたて、全体として影響が大きくなったのでしょうか。
この作品で興味深いのは、やはり主人公安奈をめぐる人間関係でしょう。
安奈の人物設定は、いつもの赤川次郎の主人公そのものなのですが、その恋のライバルになる雅美の設定も、赤川次郎の主人公になってもおかしくない設定になっているのです。このあたりを楽しんで読んでいただけたら、と思います。


タグ:赤川次郎
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