レッド・ライト

＜ストーリー＞－－「シネマトゥデイ」HPから引用します。
科学者のマーガレット（シガーニー・ウィーヴァー）とトム（ キリアン・マーフィ）は、超常現象の科学的解明の研究に没頭していた。そんなある日、30年前に引退したはずの超能力者サイモン（ロバート・デ・ニーロ）が復帰するというニュースが世間を騒がせる。マーガレットはその昔、サイモンの超能力のうそを暴くため彼に挑んだ経験があり……。

映画、です。
インチキ超常現象を暴く科学者がシガーニー・ウィーヴァーで、対する超能力者がロバート・デ・ニーロ。
なので、それなりに楽しめます。
不思議な現象を種明かししていくのも、観ていて楽しいものです。他愛のないものも多いですが。
しかし、この映画、中途半端でないでしょうか？
見どころ、というか、ポイントがいろいろとある映画ではありますが、なかでも大きいウェイトを占めると思われる点2つが気になります。
一つは、メインともいうべきポイント、デ・ニーロは本物の超能力者かどうか、という点。
一応結論（？）は伏せておきますが、どちらにせよ、きちんと説明してもらわないと、観ている方の納得感がないと思うのです。
時計のエピソードにせよ、コインのエピソードにせよ、全体を明らかにするには力不足の印象です。これだけでは、その他のシーンを解明したとは到底いえません。しかも、物語の構成として、コインのエピソードはクライマックスに配置され、真実を明らかにする大きなファクターとして扱われているようですが、ありきたりというか、陳腐といってもよいようなアイデアなのが、さらに食い足りない要因になっています。
これとも関連するのですが、2つ目のポイントはキリアン・マーフィの扱い。いい役回りをもらっているなぁ、と振り返るわけですが、うーん、驚きがない、というか、「やっぱりそういう話？」といった感覚が拭えません。しかも、無理のある処理だったような気がします。特に、シガーニー・ウィーヴァーの中盤での扱いとの関連を考えると、？？？、と疑問山積み。
扱っているネタが非常に興味深く、楽しく観終わったものの、どうも脚本を練り直してもらいたい作品でした。