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災いの古書 [海外の作家 た行]


災いの古書 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

災いの古書 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 作者: ジョン ダニング
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2007/07
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
古書店主クリフは、恋人エリンの頼みで蔵書家射殺事件の調査を開始した。被害者男性とエリンが交際していた過去があり、容疑者女性がエリンの元親友という事情から依頼を引き受けたのだ。まもなく被害者が貴重なサイン本をコレクションしていたという事実が判明する。本をめぐる争いに巻き込まれたのか? やがてその蔵書をめぐり怪しい三人組が暗躍しはじめ……古書にまつわる意外な蘊蓄を盛りこんだ人気シリーズ第四作。


うわー、懐かしい、ジョン・ダニング。
なんて言っている場合ではありませんね。
「死の蔵書」 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
「幻の特装本」 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
「失われし書庫」 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
と続いてきたシリーズ、第3作の「失われし書庫」が訳されたのが2004年。
この「災いの古書」は、2007年に訳された第4作で、訳されたの自体が3年ぶりではありましたが、積読約7年とは...
第5作の「愛書家の死」 (ハヤカワ・ミステリ文庫)が訳されたのすら2010年。「愛書家の死」 は、それほど間をあけずに読むことにします。

さて、「災いの古書」です。
久しぶりに読むシリーズですが、クリフ・ダンウェイとエリンの世界に、すっと入り込むことができました。

今回の古書のテーマは、サイン本。
エリンの元親友ローラが逮捕された状況というのは、血まみれで発見され保安官代理に自分がやったと自白していた、というもの。
しかし、障害を持つ養子ジェリーをかばっているのではないか、という見立てもあり...
そして被害者は大量の貴重なサイン本を保有していた。サイン本をめぐってあらわれる怪しい三人組。
はたして、ローラが殺したのか? ジェリーをかばっているのか? それなら、ジェリーが犯人なのか? それともローラがそう思っているだけでジェリーとは別に真犯人がいるのか?
定番中の定番ともいえそうな設定ですが、やや無鉄砲というか無軌道なクリフの捜査の進展具合と絡みながら、じっくり展開していきます。いや、活劇シーンもありますし、かなりスピーディではあるんですけれどね。

印象の残るのはやはりジェリーの取扱いでしょう、きっと。
真犯人がかなりどぎつい設定となっているので、一層際立ちます。ジェリーのその後を確かめたい気になります。

シリーズは快調です。
次作「愛書家の死」 も楽しみです。本当に、それほど間をあけずに読むことにします!

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