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鎖された海峡 [日本の作家 逢坂剛]


鎖された海峡 (講談社文庫)

鎖された海峡 (講談社文庫)

  • 作者: 逢坂 剛
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/04/15
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
第二次大戦中のヨーロッパを舞台に繰り広げられる、イベリア・シリーズ第5弾。イタリアのムソリーニ失脚後、ヒトラー率いるドイツ軍はさらなる窮地に追い込まれ、連合軍はヨーロッパへの上陸作戦を立案する。史上最大の作戦、「Dデイ」はいつ? 何処? 日英のスパイ、北都とヴァジニアは生きて再会できるのか――。


「イベリアの雷鳴」 (講談社文庫)
「遠ざかる祖国」(上) (下) (講談社文庫)
「燃える蜃気楼」(上) (下) (講談社文庫)
「暗い国境線」 (上) (下) (講談社文庫)
に続くイベリア・シリーズ第5弾です。
今回は、いままでよりもヴァジニアの比重があがっているようです。
第二次世界大戦の戦況も大詰め(?) を迎え、在スペインでペルー国籍の日本人北都よりも、イギリスのMI6に籍を置くヴァジニアの方が戦争の帰趨を決めるような情報に近いからでしょうか?
MI6内でのかけひきとか、わりと筆が割かれています。
ヴァジニアも結構な活躍をします。ドイツに潜入したりするんです!!

戦況が怪しくなるにつれ、北都をめぐるヴァジニアとナオミの攻防(?) も激しさを増してきています。アメリカのOSS(戦略情報局)とイギリスのMI6との駆け引きも絡んで、なんかすごいことに。
北都といえば、もうひとり元妻ペネロペがいます。彼女は死んだことになっていますが、実は生き延びていてFLAPの闘士ホアナがペネロペなのではないか、という見立てもあります。記憶を失っているのでペネロペかどうか確認できない状況が、いっそう北都を悩ませます。

シリーズはこの後
「暗殺者の森」 (上)  (下) (講談社文庫)
を経て、2013年に出た
「さらばスペインの日日」 (講談社)
で完結しています。
楽しみです。

P.S.
ところで、ヴァジニアはスペイン人からは「ビルヒニア」と呼ばれています。
Virginia をスペイン語読みしたらそうなる、ということらしいんですが、名前まで読み替えたりするんでしょうか? スペルの読みはともかく、人名は「ヴァジニア」と発音すればいいような気がします。
逆の例ですが、一方で、地名なんかは平気で全然違う発音で、パリ(Paris) も英語では“パリス”となるように、スペルを英語風に読み上げたりするので、自国流に読み替えるのが普通なのかな? だから人名も変えちゃっていいのかな?
あと、ヴァジニア、と書くのだったら、ヴィルヒニア、と書くべきじゃないかな、なんて考えたり。
固有名詞って難しいですよね。


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