鼠、狸囃子に踊る [日本の作家 赤川次郎]
<裏表紙あらすじ>
女医・千草の下で働くお国は、お使いの帰り道に奇妙な光景に出くわした。林の奥の誰もいない場所で、お囃子が響いている。すぐさま〈甘酒屋〉の次郎吉に知らせるが、「番町の七不思議の一つ、『狸囃子』だぜ」と取り合ってもらえない。一方で、狸囃子の噂は、瓦版に載ったために江戸中の評判になる。仕方なく、様子を見に行くことにした次郎吉だったが、そこで囃子方の矢七の姿を見かけて……。大人気痛快時代小説、第7弾。
シリーズ第7弾です。前作「鼠、危地に立つ」 同様、単行本はなく、いきなり文庫で、2014年3月に出ました。
この第7巻には
「鼠、影を踏む」
「鼠、夢に追われる」
「鼠、狸囃子に踊る」
「鼠、キツネの恋に会う」
の4話収録。
「鼠、危地に立つ」 のとき、5話で240ページという薄さに文句を言いましたが、この「鼠、狸囃子に踊る」 は更に上を行く薄さ。
4話で164ページというのは、ちょっといくらなんでもあくどい商売じゃありませんか?
こんなのなら、「鼠、危地に立つ」 と「鼠、狸囃子に踊る」 を併せて1冊にしてほしい。
さて、解説を、NHKドラマ化の際の脚本を担当された川崎いづみさんが書かれています。
その中にこんな一節があります。
「小説とドラマ。ジャンルは違えど、エンターテイメントを目指す作家にとって、その願いは鼠と同じではないかと私は思うのです。人生の様々な苦労、悩みを背負いながらも、毎日をひたむきに生きている方々に、ほんのひとときでも憂いを忘れて笑って欲しい。鼠小僧の笑顔に、嫌されて欲しい。
鼠の小判が作り出す、人々の笑顔--
私達が作ったドラマも、この小判の様に、皆様の毎日をささやかに照らすものであって欲しいと切に願うのです」
この解説、解説というよりは巻末エッセイに近いもののように見受けられたのですが、引用した部分は、最近の赤川次郎の作風を端的に言い表したものとなっていて、柔らかい印象ながら、すぐれた解説なのだなぁ、と感心しました。
それにしても、すこーしずつ、鼠と千草先生の仲は進展しているのでしょうか?
気になりますね。
次の「鼠、滝に打たれる」 (KADOKAWA)が2014年12月に出ています。
おー、読まれたのですね! 確かに、この本と前作は薄いですよね・・・
それはワタシも感じておりました。 ちょっとぼってない?っと。
今自分のレビューを読み直したのですが、酔っ払って読んだから、
ちゃんとした感想が書かれていなくて・・・( ̄ω ̄;)
近々再読します。 面白かったようには記憶しているんですがね・・・。
by まっきー☆ (2015-04-07 00:22)
まっきー☆さん、こんばんは。
nice! と コメントありがとうございます。
そうですよね、ぼったくりですよね!!!
こういうのも、角川商法っていうんですかねぇ??
by 31 (2015-04-08 21:34)
>角川商法
結構納得!(笑)
by まっきー☆ (2015-04-09 10:01)