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影姫 [日本の作家 あ行]


影姫 (角川ホラー文庫)

影姫 (角川ホラー文庫)

  • 作者: 飯野 文彦
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2009/11/25
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
地方都市の私立大学に入学した真太郎は、鬱屈した日々を送っていた。極度の奥手ゆえ、憧れる放送部の玉木清実に声をかけられずにいたのだ。やがて、友人で遊び人の孝一の助けで、皆で湖への1泊旅行の機会を得る。だが、同行していた友人が、湖畔で不審な死を遂げた……。直後、清実が豹変、真太郎に淫乱に迫ってきた。なぜ? 古来から土地に巣くうという妖怪「影女」の仕業か? 異才が放つエロティック・ホラー。


5月に読んだ4冊目の本です。
えー、すみません、こんな本買っちゃって。

オープニングはどうやら飛行機っぽいのですが、すぐに、セックスで頭いっぱいの地方大学のバカ学生の話に切り替わります。
淫魔というのでしょうか? セックス好きの妖怪に憑りつかれた女子大生が狂言回し(?) になって、男子大学生の目からストーリーが進みます。
「浮気したら殺すよ」
というのがキーワードとして出てきますが、こういう性格付け(?) された妖怪の場合、特定の人間を自分に縛り付けるよりも、もっと不特定多数の男を相手にすることを目指すんじゃないかなぁ。そのほうが回数稼げますよね。
まあ、そうなってしまうとストーリーが展開していきませんけど。
童貞学生の妄想炸裂なところと、それに対するイケメン発展家(!) の対比とか、いかにもなキャラクター設定で悪くないですし、探偵役(?) なんでしょうか、変な大学教授も、まあいいかな、というところ。

ミステリ的な興味はほとんどないですが、一応、この怪の正体にはちょっとしたどんでん返し(?) が仕込まれています。
ちょっとネタバレ気味ですが、書いてしまうと、タイトルが「影女」ではなく「影姫」になっているのがポイントなのですが、ほぼほぼほったらかしになっている冒頭の飛行機のシーンをお忘れなく、というのは面白かったです。
この後は伏字にしておきます。
shadow girl ねぇ。 沙希川学院大学で、Sakigawa Gakuin University と Shadow Girl Union を混同してShadow Girl が日本にやってくる。それもリーダー格のプリンセスが。だから、Shadow Princess で影姫。

エロティック・ホラーとあらすじに書いてあるだけあって(?) 全体的にエロにバランスが傾いていて、セックスシーン連発なんだけどそんなにエロい感じを受けない、という不思議な仕上がりなのはどうなのかなぁ...

飯野文彦の作品を読むのはこれが初めてでしたが、うーん、ミステリからは遠いし、別の作品を読むことはないかも...折々に面白い発想が盛り込まれているんですけどね。


タグ:飯野文彦
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