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天狗小僧 [日本の作家 は行]


天狗小僧ー大富豪同心(2)(双葉文庫)

天狗小僧ー大富豪同心(2)(双葉文庫)

  • 作者: 幡 大介
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2010/04/08
  • メディア: 文庫

<裏表紙あらすじ>
盗賊・霞ノ小源太一味が江戸の町を震撼させていた。そんな折、油問屋・白滝屋の一人息子が高尾山の天狗にさらわれるという事件が起きた。見習い同心の八巻卯之吉は、筆頭同心の村田銕三郎から探索を命じられる。江戸一の札差の息子、卯之吉が八面六臂の活躍をする待望のシリーズ第二弾!


幡大介の「大富豪同心」 (双葉文庫)(感想ページはこちら)に続くシリーズ第2弾。

主人公は、豪商三国屋の若旦那にして、見習い同心の卯之吉。
どう考えても同心として活躍できそうもないキャラクターなのに、そして本人はたいしたことをしないのに、周りが勝手に動いたり、勝手に勘違いしたりして、剣豪で腕利きだと思われてしまう、という設定のシリーズです。

今回も快調に勘違い(卯之吉自身の勘違いもあれば、周りの勘違いも。周りの勘違いのほうが盛大です)がさまざまな事件を解決します。

江戸を騒がす盗賊一味、高尾山で天狗にさらわれて帰ってきた油問屋の一人息子。
こうした事件に加えて、吉原に魅入られてしまった与力の沢田、なんていう難物もあります。
糸がどんどんもつれるにもかかわらず、馬鹿馬鹿しい笑いに包まれながら、するするとほどけていくさまを堪能できます。
おもしろい。

さらっと軽く書かれていますが、「善行を為すために、悪事を働いたことが、いけないのだ」(296ページ)というセリフ、個人的には考えさせられました。
「善行を為すために、悪事を働」くって、小説の中で割とよくあることですから。

このシリーズ、読み進んでいってみようと思いました。
次の「一万両の長屋ー大富豪同心 (3) 」(双葉文庫)も買ってきました!



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