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アイス・ステーション [海外の作家 ら行]


アイス・ステーション 上 (ランダムハウス講談社文庫)アイス・ステーション 下 (ランダムハウス講談社文庫)

アイス・ステーション 上 (ランダムハウス講談社文庫)
アイス・ステーション 下 (ランダムハウス講談社文庫)

  • 作者: マシュー・ライリー
  • 出版社/メーカー: ランダムハウス講談社
  • 発売日: 2006/08/02
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
アメリカが南極に持つウィルクス・アイス・ステーション(氷雪観測基地)からSOSが発信された。海中洞窟でダイバーたちが氷に埋もれた “宇宙船” を発見、何かに襲撃され、大量の死者が出たという。米国海兵隊偵察部隊は急遽、救援に向かったが、基地に到着するやいなや、フランス軍最強の戦闘部隊から奇襲を受ける。海中深く眠る謎の黒い物体を巡る国際争奪戦の幕が開く。SF軍事サスペンス大作。『スケアクロウvol.1‐3』を改題、文庫化。<上巻>
海中深くに沈む “宇宙船” を手に入れようと、米国海兵隊に次々と襲いかかる強敵——フランス軍、イギリス陸軍特殊空挺部隊(SAS)……。気象条件の悪化により、外部との交信を完全に遮断された南極基地で、激しい戦闘が繰り広げられる。その渦中、謎の解明のため、深海へのダイビングを決行した海兵隊員と古生物学者は黒い金属製の “宇宙船” の正体を突きとめる。氷に閉ざされた大陸に隠されてきた秘密がやがて明らかになる……。<下巻>


この作品から2022年3月に読んだ本です。
これぞザ・ローラーコースター・ノベル。
帯では福井晴敏が絶賛していると書いてありまして、
アクション、謀略、サスペンス、SF……豪州からやって来た究極の大皿料理!
もうお腹いっぱいです!!
とのこと。でも、まさにその通りで、次から次へと主人公に難題が襲いかかる。たっぷり。
上に引用したあらすじを事前に読まずに読んでいったのですが、今あらすじを見てみると、結構いろいろと書いてありますね(笑)。まあ、謎解きものではないので、ネタバレだと怒ることもないですが。

味わいとか深みなどというものはかけらもありませんが、こういう作品は割り切って楽しむものかと。
シリーズ3作目まで翻訳されていたようなのですが、なにしろ版元が消滅してしまっているので手に入りませんね。肩の力を抜きまくって読む息抜きに良さそうなのですが、残念です。

ところで、海豹の子ども・ウェンディがいい活躍をします。お気に入り。
この ”海豹” 、本文では ”海豹” つまりあざらしと書いてあるのですが、巻頭の登場人物表では(そうなんです。人間ではないのですが、ウェンディは登場人物表に載っているのです!)、メスのオットセイ、と違う種類の生き物にされちゃっています。英語だとどちらが正しいのでしょうね?


<蛇足>
「わたしたち人類という生物が地球上に生まれてから、まだ百万年にもならない。」(上巻291ページ)
あれ? そうだっけ? と思ってしまいました。
その後
「地球の歴史を一日二十四時間の枠に収めたとすると、現在の人類が生まれたのはわずか三秒前。いわゆる文明化された人間生活が――ホモサピエンスとしての暮らしが――この地上に存在した時間はさらに短く、ほんの二千年弱、地球の時計では一秒にも満たない期間なの」
と敷衍されます。
ホモサピエンスからを人類と区切っているのですね。



原題:Ice Station
著者:Matthew Reilly
刊行:1998年
訳者:泊山梁



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