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向日葵色のフリーウェイ 杉原爽香50歳の夏 [日本の作家 赤川次郎]


向日葵色のフリーウェイ 杉原爽香50歳の夏 (光文社文庫 あ 1-192)

向日葵色のフリーウェイ 杉原爽香50歳の夏 (光文社文庫 あ 1-192)

  • 作者: 赤川次郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2023/09/13
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
杉原爽香は、恩師の河村布子から、布子の古い知人・小川久子の娘が起こした殺人事件について相談を受ける。どうも冤罪らしいのだ。しかもすでに娘は服役中という。真犯人を見つけ出すため調査に乗り出す爽香たち。たが、真実を隠蔽しようとする勢力が、さまざまな手段で爽香たちの行く手を阻む。冤罪事件の真相解明という、かつてない難題に50歳の爽香が挑む。人気シリーズ第36弾!


2023年12月に読んだ8冊目の本で、2023年12月最後の本です。
シリーズも第36弾で、爽香はついに50歳!。
前作「セピア色の回想録」 (光文社文庫)(感想ページはこちら)では、五十歳マイナス一歳のお祝いの会、というインチキ臭い(笑)設定のパーティが使われていましたが、今回はそういうのはありません──そういえば、栗原英子が今回出てこなかったですね、残念。

今回は正面きっての殺人事件の(再)捜査。
通常だと手に負えないのでしょうが、そこは裏社会にも通じる爽香のこと──実際には、シリーズに時折登場する松下が手助けします。
この冤罪事件のほうは、赤川次郎作品の定番中の定番の設定と展開を見せますので、特段取り立てていうことはないのですが、その他今回爽香ファミリーが巻き込まれる雑多な出来事が、すっと円満に解決していく様子はとても安心できます。これを偉大なるマンネリというのでしょう(悪い意味で言っているのではありません)。

気になったのは、こちら。
「どうしてだか、人に頼られることに慣れてしまっているんです。もちろん、本業もありますし、夫も娘もいますから、できることは限られていますけど、それでも、たいていは何とかご期待に添えることが多いので」(117ページ)
ご期待に添えるは「沿える」の間違いでは? と思いましたが、添えるとする例もあるんですね。
それよりも、こういう発言を爽香がしていること自体が気になりました。
実績を見れば自信過剰とは言えないことは重々承知していますが、本人がそれを口に出すのはまた別問題のように思うので。
頼られているとはいえ、ただでさえ強烈なおせっかいなのに......

さて、来年はなにに巻き込まれてくれるでしょう??

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