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覇者 [海外の作家 ら行]

覇者
ポール・リンゼイ
講談社文庫

覇者〈上〉 (講談社文庫)覇者〈下〉 (講談社文庫) 覇者〈下〉 (講談社文庫)
  • 作者: ポール リンゼイ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2003/05
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
第二次大戦から半世紀後、老境に達したドイツ系移民が次々と惨殺された。被害者をつなぐ糸はナチスが略奪した大量の名画。第三帝国復興のための5億ドルにも相当する隠し資産だった。FBI捜査官ファロンは盗難美術品回収の専門家シヴィアとともに、殺人の連鎖を追い始める。超A級エンターテインメント!(上巻)
ネオナチ政党幹部の命を受け、隠された名画を回収し、老ナチを葬るデッカーは筋金入りの悪党だった。暗号解読、盗聴トリック、偽装殺人――。冷酷にして頭脳明晰な敵デッカーと、執拗にそれを追うファロン。抜きつ抜かれつ二転三転する知恵比べの果てに、驚愕のラストが待ち受ける! 一気読み必至の大傑作。(下巻)

本作品はポール・リンゼイの第4作です。
ポール・リンゼイは、「目撃 (講談社文庫)」「宿敵 (講談社文庫)」「殺戮 (講談社文庫)」 では、PFI捜査官・マイク・デヴリンを主人公にしていましたが、今回は別のFBI捜査官を主人公に据えました。タズ・ファロン。デヴリンものに特有の、嫌な、あるいは馬鹿な上司との対決、という要素があまり強くないからでしょうか? 
扱うテーマは、ナチの隠し美術品群、<総統のたくわえ>。原題は The Fuhrer's Reserve で、ダイレクトですね。
いままでの作品に引き続き、ポール・リンゼイらしい会話が楽しめます。
ストーリーの方は、宝探しの要素と、対決ものの要素がうまくブレンドされているように思いました。最後に明かされる黒幕の正体もまずまずですし、プロットがきちんと作りこまれていて、好みに合いました。
ファロンとコンビを組むことになる、国際美術研究財団のシヴィア・ロスとの組み合わせも悪くなく、同じコンビでの作品をちょっと期待しました。デヴリンものの新作も希望したいところではありますが。



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