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映画:バビロン [映画]

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映画「バビロン」の感想です。

いつものようにシネマ・トゥデイから引用します。

見どころ:『セッション』『ラ・ラ・ランド』などのデイミアン・チャゼル監督が、1920年代のハリウッド黄金時代の内幕を描いたドラマ。サイレント映画の大スター、大胆不敵な新人女優、映画製作を夢見る青年が、サイレントからトーキーへと移り変わる激動の時代を生きる。出演は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』などのブラッド・ピットや『スーサイド・スクワッド』シリーズなどのマーゴット・ロビーのほか、ディエゴ・カルバ、トビー・マグワイア、キャサリン・ウォーターストン、オリヴィア・ワイルドなど。

あらすじ:1920年代のアメリカ・ハリウッド。スターを夢見る新人女優のネリー(マーゴット・ロビー)と映画製作を目指す青年マニー(ディエゴ・カルバ)は、大スターのジャック(ブラッド・ピット)が開いたパーティーの会場で出会い、親しくなる。恐れを知らないネリーはスターへの階段を駆け上がり、マニーもジャックの助手となる。そのころ、映画業界はサイレント映画からトーキー映画への転換期に差しかかっていた。


無声映画からトーキー時代へ移りつつある時代を背景に、ハリウッドを描いた映画です。

タイトルのバビロンは、繁栄と退廃の街ハリウッドを指すと思われますが、オープニングのパーティーシーンがその象徴ですね。
ドラッグもセックスもあふれていて、さらには死体が出てもまるで何事もなかったかのように日常が進んでいく。
映画撮影も同じ。

ブラッド・ピット演じる無声映画時代のスーパースター・ジャック。
女優になりたくて、チャンスを掴んでスターの階段を駆け上がるネリー・ラロイ。
二人とも、トーキー時代になって、時代に取り残され、落ちぶれていく境遇です。
映画に携わる仕事がしたくてがんばっているヒスパニックの青年マニー。
彼はおそらくトーキーへの変化にもしっかりついていけたのでしょうけれど、ネリーに惹かれてしまったことで道を踏み外してしまう。

コンプライアンスなんて概念のない、猥雑でいかがわしいとしか言いようのない、ハリウッド。
実際にそんな風だったのかどうかはわかりませんが、いかにもそうだったんだろうな、大変でもあるだろうけれどそこが魅力だったのだろうな、と後から勝手にこちらが考えてしまっている世界。
そんな世界に浸れましたし、トーキーという「音」も記録することになって現場が大きく変わり、混乱していく様子もとても興味深かったです。

しかし、しかし、しかし、長いんですよ、全体的に。なんといっても3時間超!
各シーン、各エピソードが長い。もっと切り詰めてほしかった。
映画の撮影シーンが長いのは、この映画としては絶対な必要な要素だからよいのですが、それ以外は長い。
冒頭のパーティからして、長い。
パーティといえば、のちに出資者たちによる”ブルジョワ”感満載の、いかにもいけ好かない感じの気取ったパーティが出てきますが、こちらも長い。
エンディングへ向けての山場となるトビー・マグワイア登場シーンも、サスペンスを盛り上げるところだと思うのですが、どうも間延びしてしまっています。

マニーが映画館へ行くラストシーンも、解釈はいろいろできると思うのですが、名作映画の切り貼りという手法自体がある程度手垢に塗れていると言わざるを得ないですし、将来の映画まで入れ込んでしまったことで、ここでいきなりメタ手法ですか、と見ていて少々びっくり。

世界に浸る楽しさを満喫しましたが、疑問の多い映画でした。
雰囲気に浸れたらそれで十分といえば十分なんですけどね。



製作年:2022年
原 題:BABYLON
製作国:アメリカ
監 督:デイミアン・チャゼル
時 間:189分


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