SSブログ

極北ラプソディ [日本の作家 海堂尊]


極北ラプソディ (朝日文庫)

極北ラプソディ (朝日文庫)

  • 作者: 海堂 尊
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2013/10/08
  • メディア: 文庫

<カバー裏あらすじ>
財政破綻した極北市の市民病院。再建を図る新院長・世良は、人員削減や救急診療の委託を断行、非常勤医の今中に“将軍(ジェネラル)”速水が仕切る雪見市の救命救急センターへの出向を指示する。崩壊寸前の地域医療はドクターヘリで救えるか? 医療格差を描く問題作。


「極北クレイマー2008」 (講談社文庫)(感想ページはこちら)の続編です。
(ぼくが読んだのは朝日文庫の「極北クレイマー 上」「極北クレイマー 下」と二分冊になったものでしたが、講談社文庫から改題の上、再文庫化されています。ちなみに本書も「極北ラプソディ2009」 (講談社文庫)として再文庫化されています。書影を最後に引用しておきます)

夕張市をモデルにした極北市を舞台とする作品で、ミステリーではありません。
前作は地域医療、医療過誤を扱っていましたが、今回はその後の極北市の医療、特に救急医療をめぐる問題が繰り広げられます。

途中、主人公の今中が
「東城大の血脈について思いを馳せる。医師として両極端に見える世良と速水。だがふたりの思想は、医師ならば常にその両者の狭間にいて、時に速水的に、時には世良的にふるまうのが実相だ。」(264ページ)
と思うところで苦笑してしまいました。
医療に限らず、たいていのことはそうですよね。
その意味では海堂尊は、わかりやすい極端な例(人物)を前面に出すことによって、諸問題をエンターテイメントとして料理してみている、ということですね。

それにしても、ミステリではないので気にする必要はないのだと思いますが、タイトルのネタバレ感がすごい(笑)。
この作品、さらなる続きが今後出るのでしょうか??

講談社文庫版の書影です。

極北ラプソディ2009 (講談社文庫)

極北ラプソディ2009 (講談社文庫)

  • 作者: 海堂 尊
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/03/15
  • メディア: 文庫





タグ:海堂尊
nice!(15)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 15

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。